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2000字のドラマ

こんにちは(^^)/はちです

今日のカクカタチはpart5にして外国のお話

主人公はペティと父親のマーク

そして犬のぬいぐるみはち公の3人です

ある日、ペティは父親のマークと一緒にお洒落な雑貨屋に買い物に行った

すると、ペティは入ってすぐ右側にあった犬のぬいぐるみに目が止まった

すぐさま並んでいたその犬の可愛さに一目惚れしたペティはマークに買って欲しいと頼み込んだ

マークはペティの懸命さにしょうがなく買う事にした

家に帰るとペティは犬のぬいぐるみに名前を付けた

白い犬のぬいぐるみだから、はち公という名前を付けた

ペティは毎日はち公と遊んだ

すると次第にはち公に表情が見え始めた

なぜか、ペティが不機嫌な時ははち公の顔が怒っている

そして、ペティが機嫌の良い時は笑っている事が多かった

ペティとはち公は毎日一緒にいたからはち公にペティの可愛さが移ったのかも知れないとマークは思っていた

ある日、はち公を車に乗せてドライブに行くと、はち公なハンドルの上に乗っているように見える時があった

ペティはお父さんが乗せたのかと思っていたが、不思議なことにはち公が乗っていたので、可笑しくなった

ペティははち公に話しかける事が増えた

はち公が話してくれるんじゃないかという期待があったからだ

それから毎日話した

するとマークはぬいぐるみが話す映画を思い出した

そんな風になるのかなぁとマークは密かに思っていた

ペティは話し込むとはち公を隣に座らせた

その日の夜、はち公とペティが一緒に寝ていると、はち公が起きているペティに語りかけた

「ペティ?ペティ?はち公だよ」

ペティは起きてはち公に答えた

「はち公?どうして喋れるの?」

「ペティはいつも僕のことを可愛がってくれるから神様が言葉をくれたんだ」

ペティはその日、はち公と話す事ができるようになったんだと確信した

は「それじゃあ、ペティ?僕と会った時の事を覚えている?」

ぺ「確かファンファンで、ペティがお願いしたの。パパが買ってくれたんだよ」

は「ペティはどうして僕を選んだの?」

ぺ「それははち公が一番可愛いからだよ」

は「はち公って名前はどうして付けたの?」

ぺ「日本に忠犬はち公っているでしょ?その犬からとったんだよ」

は「ペティはどうして僕と話したかったの?」

ぺ「はち公と話せたら友達いなくてもいいから」

は「ペティは友達がいないの?」

ぺ「私は体が弱いからいつもいじめられるんだ。それでぬいぐるみが話せたらいいなって思ったから」

は「ペティこれからもっとたくさん遊んで一緒に出かけよう」

「パパには内緒だよ」

「うん!」

それから出かける時はいつもはち公を連れて行った

そして、夜にはその思い出話をはち公とたくさん話した

「ペティ大好きだよ」

「おやすみ」

その合言葉ではち公はいつも喋らなくなった

はち公とペティはそれから10年一緒にいた

毎日1日が終わると夜におしゃべりをしながら過ごした

父親のマークはペティの病状が日に日に良くなっていることが嬉しかった


するとある日、父親のマークが事故にあった

父子家庭だったペティは事故の夜、はち公に相談した

するとはち公はこう答えた

「僕が神様にお願いして治してもらう」

「まってて」

するとペティは病院の待合室で何時間も手術が終わるのを待った

一命を取り留めたマークは起きてすぐこう言った

「はち公がずっと頑張れ頑張れ!ペティが待ってる」

「って言ってきたんだ

それで、パパはペティの為に頑張って生きなきゃって力を振り絞ったんだ

ペティ?はち公が助けてくれたよ」

ペティは喜んだ

車の中にいるはち公を迎えに行きたかったが、手術後の事が慌ただしく出来なかった

後で会えるからいいやと後にした

そして、マークが退院する日がくると、ペティはすぐさま、はち公に会ってお礼がしたかった

でも、家に帰るとはち公はぬいぐるみのまま喋ることはなかった

夜になってもはち公はぬいぐるみのまま話す事なく、ペティの側からは離れなかった

ペティはお父さんの命の代わりにはち公ともう話せなくなったことを悟り、はち公をより一層大切にした

それからペティは成人し、社会人になった


今でもパパを救ってくれたはち公は

大切なおもちゃ箱の中にいる





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