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漫画の「キャラが出ていない問題」を解決するためにキャラクター演出講座に参加してみた

こんばんは!東京ネームタンクスタッフのHAです!

今日はネームタンクで講師も務める漫画家の深谷陽先生が開催する『キャラクター演出講座』を受講した感想を綴りたいと思います。



キャラクター演出講座とは、ネームタンクで講師も務める深谷陽先生が、全8回の講義を通じてオリジナルキャラのもっとも効果的な演出方法を教えてくれるキャラのブラッシュアップに最適な講座なのです

講座の詳しい流れは下記をチェック★
https://nametank.jp/characterizaton/


◆キャラクターを読者にどうやって伝えるのか分からない

そもそも私は漫画を描く時に「キャラを伝えるための演出とはどういうものか」という疑問に具体的な成功体験がないので答えを持っていませんでした。

だから編集さんから「キャラをもっと立ててよ」「キャラが出てない」と言われると「描いているつもりなのに伝わってない」と自分の実力のなさに落ち込んでしまうことが多かったのです。

キャラを伝えるとは説明を足すことではない

「キャラを出してよ」という指摘を元に作品を推敲すると、私はつい人柄などを説明するためのエピソードを足して出来事を増やしてしまうことが多いです。


何度も同じことを指摘される内に気づいたのですが、「もしかして、伝えるための演出のストックが【出来事で説明する選択肢】しかないからなんじゃないか?と思いました。

あれ?これって大問題じゃない!?

◆このままでは大勢の読者に愛されるキャラを生めない!キャラを演出する技術を掴みたい!

このままではいけない焦りと理解できるかなという不安を抱えながらキャラクター講座の日を迎えました。

こちらの講座は自分のオリジナルキャラクター一体を使って課題の感情を描いていくというもの。



そして、先生に添削をしてもらう生徒さんの作品を見ていきます。
皆さんそれぞれキャラが楽しそうだったり、悲しそうだったりと感情のシーンがしっかりあるなぁと思ったのですが、深谷先生はそこからブラッシュアップしていくために、生徒さんのキャラの行動の理由や背景を聞き取りしていきます。


そしてキャラのバックボーンを理解すると生徒さんへ「そうすると、このキャラならこういう感じの動作をしたり、こういう表情をしているのではないか。」という問いを立てながら真っ白のキャンバスに画を入れていきます。

すると生徒さん自身の画面でも、ある程度伝わっていたキャラがはっきりと「こういう奴だ!」と口に出せるくらい解る画面になったのです!
先生は生徒さんのネームのほんの一部しか修正していません。(修正といっても構図や表情を見やすくしたりなど、本当に少しだけの変化です。)

なのに、一目でわかるキャラになっている。
まるで魔法を見ているみたいな流れに何度も添削前と後の画面を交互に見てしまいました。

そうか、キャラの演出って情報や説明を足すことじゃなくて、画面を見るだけで感情が伝わるように描くことなのか。

自分の頭が「伝えるためにはどうしたらいいのか」ということに囚われすぎて硬くなっていたことに気づきました。

◆キャラが出ていないと言われたら、感情の流れが描けているかをチェックしよう

「この子の今の表情だと少したくらみ顔に見えてしまうから、思惑がないなら、もっと、こう、自然に呟いたみたいな顔にするといいかもしれない」

「この場面で背景に過去を思い出している画を入れることによって食べ物を咀嚼しながら懐かしい味を思い出している。すぐに美味しそうな顔をしない方が感情が深く伝わるかな。そしてその味を追い求めている心境が伝わるかも?」
というように、深谷先生は、いかにキャラの今の感情が読者に伝わるか、そして伝えるための間づくりや絵の見せ方、流れなどを手を動かしながら細かくアドバイスしてくれます。

私はその光景を見ながらこれまでのネームの直し方を思い出していました。手直しをする時に言葉を足したり、全修正をするのではなく、少しだけ表情や動作、構図を変えるだけで済んだのかもしれないという可能性に気づけたのが大きな収穫です。

また、講座中、深谷先生自身も手探りで、こうかな、ああかなと生徒さんと話しながら進めてくださるので、一緒に作っている感じがすごくあって、あたたかい空気感のある講座だなぁと感じました。

そして、先生が添削し終わったキャラは元に感じていた良いところがより引き立っている魅力的な仕上がりになっていました。

◆キャラの演出技術を磨きたい人におすすめの講座

深谷先生の添削を見ていると本当に些細な演出の違いでキャラが伝わるということが実感できるので、キャラ作りの迷路に入ってしまっている方は抜け出すヒントを得れるのではないかと思いました。

私は講座を受けて以降、ネームを切るときに今のキャラは落ち込んでいるから下向きの角度で雰囲気を出して、解放の瞬間には上を向いていた方がいいかも。上を向いてるのが分かる構図はどれが一番わかりやすいかな。など、感情を表現するために具体的な構図や表情を考えるのが楽しくなりました。

そして前の自分のネームを見るとキャラが常に一定のアングルでバストアップと全身の繰り返しだったりが多かったです。

講座を受けた後の自分のネームにはキャラがいろいろな角度と表情で感情を伝えようとしている工夫の跡が見えるようになった…かも?

演出技術は一朝一夕で習得できるものではありませんが、こうやって少しづつ考え方や見方の変化を重ねていくと楽しい漫画を描く自分に近づけるのではないかと思います。
企画もストーリーもキャラも決まっている。だけどネームが面白くならないと感じている人。

私と同じように「キャラの伝え方ってなに?」とそもそもの疑問を持ってしまう方。
キャラクターの演出の引き出しを増やしたいと考えている人。

このキャラクター講座はそうした様々な演出の悩みを持つ人たちにぜひ受けて欲しいと思います(o^^o)

次回のキャラクター講座は12/13(日)開催です!

ご予約と詳細は下記のリンクをチェック♫
https://character-20201213.peatix.com/view

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