「ミステリと言う勿れ」8話までの感想と考えたこと。
菅田将暉さん主演の月9ドラマ
『ミステリと言う勿れ』。
毎回、思ったことを率直に言葉にする整くんに
たくさん考えさせられて、憧れる。
そんな整くんに深く深く考え人に話すことの
きっかけを与えた人物、水川あさみさん演じる
美吉喜和という人物が登場して、
少しずつ整くんの過去を垣間見る場面が増えてきた。
この記事では8話まで観てきた感想と
わたしがただただぼんやり考えたことを
整くんのようにはいかないけれど、呟いていきたい。
※以下、ネタバレを含みます
炎の天使編(6、7話)
井原香音人さんと下戸陸太さんは、自分たちと同じように虐待されている子どもを救いたいと、炎の天使として行動してきた。
二人は『最後は子どもに決めてもらう』と、
子どもの判断を尊重することを欠かさなかった。
きっと彼らは、子ども時代に自分の気持ちや意思を踏み躙られる経験をたくさん重ね、抱えた悲しさを鮮明に覚えている。
だから、過去の自分がどうして欲しかったのかを
目の前の子どもに投影し、
子どもの考えだからといって軽んじてはいけない、
子どもであっても意志をもったひとりの人間として接し、寄り添い手を貸そうとしたのだろう。
けれど、そのせいで結果子どもが苦しんでいると知った香音人さんは、“もうやめよう”という選択をした。
すごいと思う。
きっと子どもたちみんなが幸せになっているという信念をもって犯罪に手を染めてきたのだろう。
今さらもう後戻りはできない、と行動を止められなくなってしまいそうなものなのに。
それほど、“子どもが本当に幸せになること”を
誰よりも望んでいたのかもしれない。
陸太さんや子どものために柔らかな笑顔を絶やさない香音人さんは、炎の天使をやめようと思うまでに、
なにを考えたのだろう。
良かれと思ってしてきたことが報われず、
どれほど苦しかっただろう。
ライカさんは、
過去に香音人さんの炎に救われたのだそう。
救いのない香音人さんの悲しい物語に、
唯一の光を灯して弔ってくれた。
美吉喜和という人物
香音人さんや陸太さんが居場所のない子どもを見つけることができたのと同じように、
喜和さんは図書館の庭にひとりぼっちでいた幼い整くんに声を掛けた。
香音人さんや陸太さんは、虐待を受けて苦しむ子どもの親を火事で殺害することで子どもを救おうとした。
一方で、喜和さんは整くんと語り、整くん自身の世界を広げ、家庭以外の居場所を彼が見つけられるように手を添えた。
対照的な存在だ。
喜和さんと、香音人さんや陸太さんが対照的な人物であるのと同じく、
彼女彼らに救われた整くんとライカさんも対照的だ。
今後の整くんとライカさんの
関わりや展開がとても気になる。
タイトルの意味を考察
もうドラマの物語は中盤だが、
ここで「ミステリと言う勿れ」タイトルの意味を考えてみようと思う。
直訳すると、“ミステリと言ってはいけない”
という意味合いになる。
ネットで調べてみたところ、
作者である田村由美さんは、『こんな作品、ミステリと言うにはおこがましい』という意味を込めてこのタイトルにしたそうだ。
残念ながら、ソースの記事は見つからなかったので
真偽は不明だ。
すみません、天達先生。
わたしが原作を読んで考えたタイトルの意味は、
ミステリだな、不思議だ、迷宮入りだ、
という感想で物事を片付けず、
今ここにあるものがなにを意味しているのか、
どんな理由があるのか、考えるべきだ。
じゃないかと思う。
他には、どのような解釈があるのだろう。
この作品が好きな人と意見交換をしてみたい。
わたしは原作も読んでいて、
ドラマでは変えられている部分もあるけれど、
それはそれでおもしろくて、違う楽しみ方ができていいな、と思いながら観ている。
明日の9話が楽しみだ。
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