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文豪ゲーテと深い関係📚⁈ドイツからやってきた悪魔・鬼舞辻無惨👿

こんにちは、名も無き羊飼いですᏊ˙ꈊ˙Ꮚ

今日のテーマは鬼の始祖「鬼舞辻無惨」です👹
鬼舞辻無惨と言えば、鬼殺隊当主・産屋敷輝哉と表裏一体で日本書記と古事記のイザナミとイザナギ考察をよくされていますよね🗾

簡単に説明をしておくと、妻イザナミが人間に死をもたらす鬼舞辻無惨、夫イザナギが生をもたらすイザナギ。
古事記の神話「神産み」でのエピソードになります👶⛩

私からは日本から遠く離れた別の視点で。
童磨に続き、またも海外からの鬼の襲来です(笑)🗺
鬼というかデーモンスレイヤーの「デーモン」です👿

ドイツが誇る文豪ゲーテ📚
そのゲーテの戯曲「ファウスト」のなかに鬼舞辻無惨が潜んでいます🔍

ではでは、早速鬼滅の刃の鬼の生態特徴がつまった「ファウスト」をご紹介します👀✨


メフィストフェレスと神学者ファウスト✝

ファウスト博士無惨


15~16世紀にあったドイツ内外の古い伝説や物語をまとめた娯楽小説のなかに、大ブレイクした「実伝ファウスト博士( Historia von D. Johann Fausten )」というものがあります。ゲーテの戯曲「ファウスト」はこの小説をもとにした二次創作作品です🖋

以下簡単ではありますが、『ファウスト』の内容です⇩📚

ドイツの神学者ファウスト博士は学者としての自身の人生に退屈し、退屈していました。自殺を試みた後、悪魔にこの世のあらゆる喜び、そして知識をほしいままにできる魔法の力を求めました。

”月夜のある日、ファウストはウッテンベルクの森で魔法円を描きサタンを召喚し、サタンの従者メフィストフェレスを呼び出した。そしてメフィストフェレスを24年間使役する代わりに、自分の肉体と魂を売る契約をした。”


ファウストがサタンと共に召喚した悪魔の従者「メフィストフェレス」。
彼こそが鬼舞辻無惨のモデルです👹


「光を愛せざる者」:悪魔メフィストフェレス

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メフィストフェレス
・ギリシア語の合成で「光を愛せざる者」の意。
・ラテン語の「mephitis」とギリシア語「philos」の合成語「悪臭を愛する者」の意。
・ヘブライ語の分詞「破壊する(mephir)」「噓をつく(tophel)」また「噓つき(mefir)」を合成したもの。

相手の欲を機敏にキャッチして近づき、自分の思い描くように動かす。独創的で要領の良いアプローチ。


名前の由来もさることながら、人間の弱い心につけこんで鬼にする姿が非常に無惨に似通っています。天才の弟縁壱への嫉妬と怨恨渦巻く継国巌勝の前に現れスカウトする無惨、体の弱い累のもとに現れ同情と憐れみで言葉巧みに鬼にした無惨。

メフィストフェレスのアプローチ方法に酷似しています🔍👀

「鬼の始祖が死ねばすべての鬼が消える」:悪魔と契約満了時に凄惨な死を遂げたファウスト博士🪦

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悪魔と契約したファウスト博士は何をしたのでしょうか🍎
ファウストは悪魔との契約により、書斎に籠りありとあらゆる享楽を体験します📚

贅沢な暮らしをし、女性たちとの淫行にふけり、ヨーロッパの大旅行、現実ではありえない古代のアレキサンダー大王や絶世の美女ヘレネと子供をもうけたりします👶

そして誰も知りえないような悪魔、天使、地獄、天体の運行、神による天地創造などの知識も悪魔から得ます🌠ただ好き勝手暮らすのではなく、知識もつけようとするのが学者らしいですね(笑)。

好き勝手暮らしたファウスト博士にも契約満了の時がやってきます😨
彼は物語の後半に改悛しようとしますが、メフィストフェレスの恫喝で委縮していしてしまい改悛できません。

最期の日、ファウスト博士は自分の教え子たちに今まで見せた魔術は全て悪魔のものであったと伝え、翌日に部屋中に肉片が飛び散ったばらばらの死体になって発見されます。

ファウスト博士の死後は不思議なことに恋人のヘレネもその子供も消えてしまいました。悪魔はファウストの欲望を具現化する幻を見せていたのです。

鬼舞辻無惨の「鬼の始祖が死ねばすべての鬼が消える」設定は、この「ファウスト博士の死後に恋人も子供も消える」という話に由来するのでは、と思います。これが「鬼の始祖👹」という概念の根っこです🌳❕

また、縁壱と対峙し、逃れるため四散した肉片になり分裂して逃げ延びる無惨もファウスト博士の凄惨な亡くなり方に重なります🔍👀

ファウスト博士が書斎に籠る部分は、無惨が擬態した俊國お坊ちゃまが常に書斎にいる部分であると考えられます📚

ファウスト≒鬼舞辻無惨≒産屋敷輝哉

ファウスト博士産屋敷

冒頭の古事記「神産み」でもご説明しましたが、鬼舞辻無惨と産屋敷輝哉は表裏一体で描かれることが多く、産屋敷輝哉もまたファウストであるといえると思います。

理由は産屋敷邸襲撃時に「無惨への怨念が蝮のように産屋敷輝哉の真っ黒な腹の中でとぐろを巻いていた」と無惨が指摘しています🐍

ここでは仏のような普段の産屋敷輝哉の側面ではなく、「悪魔に魂を売ってでも自分の代で鬼舞辻を倒す」という怨恨と覚悟が表現されていました。そして、無惨を巻き込んで自分はファウストのように散り散りになり爆死しています💣

また輝哉と共にに爆死した奥方のあまね、娘のひなきとにちかは消えてしまったヘレネと息子。そして悪魔的儀式の生贄も示唆しているのかと推測しています。

悪魔との契約は魂が対価です。
産屋敷家の当主の寿命が代々短いのも、この呪いが由来である可能性が高いです。
打倒無惨を叶えるために産屋敷歴代当主もまた悪魔に魂を売っていたと言えるのではないでしょうか。

私の推測でしかありませんが、このような観点から見ると『ファウスト≒鬼舞辻無惨≒産屋敷輝哉』の数式が出来上がるのではないかと思います🤔


鬼舞辻姓の由来?:四ツ辻でサタンを召喚したテオフィルス伝説✝

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悪魔と契約をした歴史上最初の人物といわれているのがシチリア北部の教会で出納係をしていた修道士・テオフィルスです✝

このテオフィルス伝説は中世最も愛されている聖母マリア伝説の一つです✨

西暦538年頃、恩師の司教が亡くなり、民に慕われていたテオフィルスは司教の職に就くことを打診されていました。しかし、謙虚な性格のため断ってしまいました。

後日、別の者が司教になると、テオフィルスが司教に呪いをかけているという告発(嫌がらせ)を受け、司教から職を奪われてしまいました。

ここで呪術師がテオフィルスを唆します。
誘惑された不幸なテオフィルスは四ツ辻(十字路)で悪魔サタンと契約してしまいました👿

悪魔と契約したテオフィルスは自分を苦しめた司教を失職させ、司教になりましたが、永遠に地獄で過ごす恐怖から聖母マリアに助けを求めて毎日祈りを捧げます。聖母マリアとゼウスに救われ、遂には悪魔との契約を破棄してもらうことができました(その三日後に死亡)。

このテオフィルスの「四辻(十字路)で悪魔サタンを召喚した」というエピソードが無惨の姓「鬼が舞う(四)辻」という名前の由来ではないかと思われます👀

鬼舞辻無惨は日本ではなくヨーロッパからやってきたデーモンだった🍎

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いかがでしたでしょうか‼
日本由来の話ではなかなか説明がつかない鬼舞辻無惨の生態を、西洋からの目線で紐解いてみました🌍

無惨の赤の縦瞳孔の瞳は正に西洋のデーモンのそれと一致します👿
これは節分で豆をぶつける日本の鬼ではないことの外見のヒントだと思います💡


また、吾峠呼世晴先生の短編集「過狩り狩り」では海外からの吸血鬼が登場します。無惨と似ている格好をしている人は日本人でしたが、海外からの吸血鬼とミックスさせたのではないかと思います🔍

話をファウストに戻しますが、小説を基にして実に多くの創作話が作られました。

ゲーテの「ファウスト」に登場するメフィストフェレスは誘惑の悪魔とされ、道化師のような姿で描かれ神との賭け事をきっかけにファウストの魂を悪徳へと導こうとします。

この賭け事は産屋敷邸襲撃時に産屋敷(神)が人の想いを信じるとし、後に無惨(メフィストフェレス)が炭治郎を鬼の王にすることに失敗したことに繋がるのだと思います💸

アメリカの歴史学者ジェフリー・バードン・ラッセルはメフィストフェレスを「近代的悪魔の一つの洗練された象徴」と表現しました。

鬼滅の刃の英語圏の題名はデーモンスレイヤー( Demon Slayer )。
改めて思い返すと、このタイトルはまさに吾峠先生が考えた「そのもの」の名前だと言わざるを得ないでしょう📚


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