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20,01,30。タブ譜の功罪。

ギターを弾いた事のある方であれば一度は目にしたことであろうタブ譜。

通常の譜面に似ていますが、五線譜をギターの弦数と同じ六線譜にしてオタマジャクシの代わりにフレット数を入れることで読譜できない人でもほぼ初見での演奏が可能になる画期的な記譜方法です。

記憶が正しければ自分がギターを始めて少し経った頃から急速にタブ譜付きの譜面が増えてきたように覚えています。

通常のギター用の譜面を購入してみたこともありましたが、やはりオタマジャクシをギターの指板の上に置き換える事や♯や♭の処理がどうにも面倒くさくて、せっかく購入した譜面集のうち2~3曲弾くと投げ出してしまう事が良くありました。

ところがタブ譜の登場によって特にストレートなロックであればほぼ初見でどう演奏しているのかが理解できるようになりました。自分が当時コピーしていたKISSであればギターソロ以外はすぐに曲に合わせて弾けるほどの便利さに、もはやタブ譜なしの譜面を全く意識しないようになっていたのです。

のちに「ギターを仕事にしてお金を稼げるかもしれない」という選択肢が見えた事があったのですがその時に言われたのは「タブ譜では仕事にならないし読譜とは全く違う」という事。

通常の譜面こそ世界共通の言語であり、読譜力が付くことでコード感やスケール、自然なリズム隊との連携が身につく。譜面を見ただけでざっと音のイメージがつかめるレベルでないとお話にならないとはっきり言われました。

現在自分はクラシックギターを弾いているのですが、クラシックギター界ではタブ譜はぶっちゃけ相手にされておらず、だれもが知る有名曲であればある程度タブ譜にも対応していますがも基本的に通常の譜面が読めないとレパートリーの幅はかなり狭くなりがちな上、正しい運指も身に付きません。

偉そうに書いていますが、一時スイッチしていたベースで有ればほぼ単音楽器なのでそれなりにオタマジャクシで何とかなりますが、ギターに関しては恥ずかしながらいまだタブ譜頼りです(笑)

十代の最後には英語同様に読譜力を身に着けなかったことを後悔しまくりになるのですがあいにく予知能力など持っていなかったので、これ幸いとタブ譜の恩恵にどっぷりつかりレパートリーを増やしていきます。

中学生時代はたまに仲間同士でギターを持ち合って演奏を合わせてみたりする程度でしたが、それなりに腕に自信のつき始めていた高校生の時にいわゆる「文化祭バンド」としてバンド初体験をすることになります。




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