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小さな子が教えてくれる「好き」の強さ

先生あのね。小さい頃「自分には何もない」と縮こまっていた私。今では「誰もが自分の中に『宝』を持っているよ!」と伝えています。

インタビュア&ライターなまず美紀です。

先日、小学3年生の男の子と「キッズ宝さがし」のセッションをしました。(3月に実施したグループ無料モニターのアフターフォローです)

「キッズ宝さがし」とは、マンツーマンで私”みきてぃ”とお話をしながら、自分の「想い」「好き」「得意」、つまり「自分だけの宝」を探しながら言語化していくセッションです。

私のセッションは大人向けも、中高生向けも、子供向けも、すべて「みきてぃとの楽しい雑談」ということになっている。
もちろん、私の中では網羅すべき質問項目などがあるものの、ヒアリングを進めながら、臨機応変に軌道修正していく。

先日の男の子。PCの下半分だけにちょこんとのぞく顔がかわいい。
「自分は何もない」「特に好きなこととかない」「性格も普通」というクールな自己評価。

家族の話、ハマっているゲームや友達のこと等を話した後、お絵かき話へ。
「何を描くの?」「何を使って描くの?」「どこを描くのが楽しい?」と聞いていくと、お話が止まらない。自由帳に描いた絵を次々と見せてくれた。

明らかに目の輝きが違う。この辺り、子供は本当に素直というか、わかりやすくて、かわいい。私が時間を見ながら、一応残ったテーマも聞いておこうと思って「◯◯の話もする?」と聞くと「いや、いいかな」。
興味がないことへの拒絶にも遠慮がない。

最後の5分で、「今日、たくさん自分のことを言葉にできたから、自己紹介文を作っておこう」と提案。
「お絵描きについて、こんな風に私に話してくれたよね。それをそのまま書いたらいいかも」。
私がメモを見ながら彼の言葉を再現すると、PCの向こう側で、彼はえんぴつを走らせている。

私は、「そうだ。せっかくなのにお絵描きだけがテーマだと、ちょっとナンだから、最初に話してくれたアレも入れておこう!そこからお絵描きにつなげる”言葉のヒント”をあげるね」と。文章のヒントをあげながら、彼が書き終わるのを待つ。

最後にお母さんを呼んできてもらって、文章を読み上げてもらった。
それを聞いて驚いた。

私が「さっきのアレも入れておこう」と提案した、アレがすっ飛ばされている。彼が語ったのは、お絵かきの話だけ。そもそも、アレのことは書いてもいない(遠隔なので私も手元を確認できていなかった)。
見事だと感動した。

「お絵描きだけがテーマだと、ちょっとナンだから、アレも入れておこう」と大人視点で体裁を整えようとした、そのアレは見事にスルーされていたわけ。
わざとではなく、私の「さっきのアレも入れておこう」は、彼の耳に入っていなかったのだと思う。それほど、彼は自分が絵に対して得た言葉を紙に書くことの方に集中していたんだ。

そもそも、私の「お絵描きだけだと、ちょっとナンだから」の、「ナン」は何だったのだろう。
「アレも入れておこう」の「アレ」は、結局、子どものピュアな文章に大人の小手先をかぶせようとしていたわけで、実際いらなかったよね。
彼は、「ついでに」という大人の欲を無意識にすっ飛ばしてくれた。
私は「好き」の強さを再確認した。

「僕が好きなのは、お絵描きだ!なぜなら…。以上!」で十分だった。彼の目が輝くことだけにフォーカスすればいいんだった。

そもそも、私の「キッズ宝さがし」のコンセプトはそうだったじゃないか。たった一つ、自分だけの好きがあれば、周りと比較しなくても、「好き」を軸にして強く生きていけるんだよと。

「キッズ宝さがし」でいつも感動するのは、子どもはとてもストレートでピュアだということ。
子どもは「自分だけの宝」を見つけると、それが自信となって、1時間で180度変わることもあるし、今日、自信がつくと明日の行動が変わって、さらに自信がついて、、。つまり、「自分だけの宝」をこの先ずっと武器として歩んでくれる。

一方、大人は月日が経つと「いや、でも、こんなもの」「これぐらいのこと大したことない」「好きだからって何になる?」と、自分の宝を“ゴミ扱い”する自分に戻ってしまうことが多い。

「自分には何もない」と思っている大人がいたら、幼い頃の自分に戻って、自分が何に目を輝かせていたか、何をしている時に気持ちが落ち着いていたか、思い出してほしいなと思う。

思い出の中に、ピュアな気持ちでワクワクと「ねえ、聞いて!これ楽しい!」と言ってくる小さな子がいたら、「それが君の宝だよ」と言ってあげてほしい。

たとえ得意ではなくても、お金になっていなくてもいいと思う。
「好き」という気持ちこそが、自分の中の宝の原石だから、まずはその気持ちを大事にしないと、自分のことを好きになることも、自信を持って生きていくことも難しいと思う。


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