面白いって正義

M-12022を見ました(遅い)。

最初にこれだけ言わせてください。

全組優勝です。

賞レースにおいてこんなこと言うのは良くないかもしれないけど、本当に全組面白かったので私の中では優勝です。敗者復活も含めて。M-1ってこんなに楽しいんだな、って毎年思う。

ということで、ここからはお笑いを分析してくるウザいオタクとして、敗者復活と決勝に分けて、思ったことを色々書きたいと思います。先に予告しますが、とても長いです。

とはいえ、自己採点しながら観たりは特にしてなかったので、ひたすら「面白かった」と言うだけのクソつまんない感想文です。あと、一組ずつ書いてると終わんないので、印象に残ったことを箇条書きで長ったらしく書いていきます。面白かった記憶をみんなと分かち合っていきたい。

敗者復活戦

・小沢さんも言ってたけど、敗者復活に敗者なんていなかった。マジで全組面白すぎ。今年は初めて出番順抽選会も見たけど、その時点で面白かったもんな。架空数字「アゼ」で腹抱えて笑った。

・特に好きだったのは、ママタルト、令和ロマン、カゲヤマ、ななまがり、ダンビラムーチョ、ヤーレンズ あたり。準決の時とそんな変わってないな。

・敗復って、勝手に準決と同じネタするんだと思ってたけど、意外と変えてきてる人もいて面白かった。ダンビラ面白かったなあ。このちょっと前にラヴィットでやってたヨーデルが頭から離れなくて、「ヨーデルやってくれないかな」って思ってたところでの”生きとし生ける物へ”はエグい。ほんと面白すぎる。歌ってるだけで面白いのズルいでしょ。

・とか言いつつ、投票は令和ロマン・ななまがり、ヤーレンズにしました。安定感。スクショ撮り忘れてちょっと後悔してます。

・マジで令和ロマン行ったと思ったな。準決のネタでくると思ったら、まさかの1回戦でやってたドラえもんのロングverでびっくりした。けど、言い回しとかボケとか確実にブラッシュアップされてて、やっぱめちゃくちゃ面白かった。下着ユニバとかそんなん掘り起こしてくんなよ。準決のネタもまたどこかでみたいなー。

・でも、まあこればっかりはもうしょうがないね。ミキを抑えて2位になるなんて思わなかったし、大健闘だよ。凄すぎ。オズワルドも面白かったもんな。あそこでメタ視点のくだり入れてくんの強い。テイストは違うけど、ちょっとだけ去年のアルピーのネタを思い出した。

・あと、順位つくのはそういうもんだから仕方ないけど、ストレッチーズとママタルトが下からワンツーフィニッシュはそんなわけないだろ！！！って思っちゃったなー、悲しい。あんなに面白いのに。でも、敗復最下位は翌年決勝進出のジンクスがありそうなので(2020年最下位:ランジャタイ→2021年決勝進出、2021年最下位:キュウ→2022年決勝進出)、来年を楽しみにしたいと思ってます。

決勝戦

・余談なのですが、この日は「鎌倉殿の13人」の最終回もあって。敗復→鎌倉殿(BS)→決勝の順で見てました。義時のすさまじい死に様を見て、感情ぐちゃぐちゃになった状態でチャンネル変えたら審査員紹介やってた。鎌倉殿も30分延長で7時までだったから、煽りV見れなかったけどネタに間に合ってマジよかった。

・ってことで、まずは優勝のウエストランド！！ウエストランドが優勝とか当てられたやついる？？凄すぎるよ。ちょっとこれは歴史変わるな、って優勝決まった瞬間直感的に思った。

・もう結構色んなとこで言われてること言うけど、「みんながうっすら思ってるけどあえて口には出さない悪意」をネタにしてくれたから、スッキリするしめちゃくちゃ面白かったんだと思う。あと井口さんの勢いがすごかった。こちらが考える隙を与えないくらいの勢いであんな毒吐かれたら笑うでしょ。

・あと、あのネタの悪口って、見てる人みんなどっかしらちょっと刺される部分あると思ってて。私は主に分析してくるお笑いオタクのところ。ごめんなさい、って思いながら爆笑してた。なんで笑っちゃうんだろうな。確実に刺されて痛いのに。客側だけじゃなくて演者側にも、大会にも、全体的に刃を振りかざしてたからめっちゃ面白かったんだろうなと思った。

・でも、ほんと最終決戦近年稀に見る接戦でしたね。3組とも面白すぎて。特に、さや香の1本目すごかったなー。準決で見たときからめちゃくちゃ面白かったけど、決勝さらに面白かった気がする。

・さや香って、歌ネタとか去年のからあげ4のイメージだったから、あんなしゃべくりの感じでくると思わなかった。めっちゃ面白い。あと、石井さんがお父さんが47の時の子ってくだり、うちの弟が父が46の時の子なんで、「父さんエロいじゃん…」ってちょっと気まずくなる時間があったんですけど、松ちゃんと志らくさんも同じくらいエロくて安心しました。あのくだり拾ってくれてよかった。

・ヨネダが高得点だったのも嬉しかったなー。志らくさん高得点枠だな、とは思ってたけど、97点とは。志らくさん変な漫才好きすぎ。準決、曲のとこ音声カットだったんだけど、母が読唇術で「これifじゃない？」って当ててて。本当に合ってたのでめちゃめちゃ笑った。平場も二人ともすごい楽しそうでよかったし。楽しそうにやってる芸人さん好きなんだよなー、来年は劇場行きたいな。

・あと、ダイヤモンドとキュウね。面白かったのになあ。会場にハマってない、って感じだったな。私の笑い声とテレビから聞こえる笑い声の差でちょっと怖くなっちゃった。面白いのに。

・ダイヤモンド、好きなんだけどなー。あの、途中で小野さんが「もね、ってやめてよ！！」ってツッコむの、野澤さんへのツッコミに全然なってなくてめっちゃ面白いんだけどな。なんでそこなんだよ、って。平場の野澤さんの"終わってる"顔もすごいウケちゃった。でも、最下位取ったってことはマヂラブルート(一度最下位を取って、3年後に優勝する)の可能性が高まってきてるってことなので、来年以降に期待したいです。

・キュウもねえ…(声にならない声)。準決でやってた自己紹介のネタでくると思ってたから、「え、知らんネタや！？」って最初に驚いちゃった。全然違うもの、ってなんなんだよ。面白っ。自己紹介がすごい好きだったので、決勝しか見てない人たちがあのネタ知らんまま生きてくのか、、という悲しさもあるけど、面白いから最終決戦に取っとこう、って気持ちもすごいわかるし、、、難しいなあ。とりあえず全員月曜the nightで自己紹介のネタ見てくれ。

まとめ

・という感じです(なんも締まってない)。ただの感想書き散らし。「こんな長い割に、書いてる内容薄っ！！」とか言わないでください。本当にそうなので。

・総じて、今回のM-1も「とてもいい大会だったなあ」と思う。山田邦子さんの審査員色々言われてるけど、個人的にはそこまでめっちゃ変なことはしてなかったし、よかったんじゃないかと思った。”最低得点と最高得点が序盤で立て続けにきた”ってだけで。恵美ちゃんより邦ちゃんの方がギリイジりやすそうな感じがしていいし。

・長いけど、最後にこれだけ言わせてほしい。ウエストランドが優勝した瞬間、"色んな形のお笑い”が一気に肯定された感じがして、嬉しくなったんです。2019のぺこぱから、本人達の意図してなかったと思うけど、”人を傷つけないお笑い”がブームになって、それが正義、みたいになってて。テレビのコンプラもどんどん厳しくなるし。

・それが、コンプラのギリギリ大丈夫なとこを攻めてるとはいえ、”人を傷つけない”とは真逆の漫才をしたウエストランドが優勝したことで、こういう形のお笑いがあってもいい、と肯定してもらえた気がして。コンプラ的な正しさではなく、お笑いにおいてはやっぱり「面白い」が正義なんですよ。誰かを傷つけても、万人ウケしなくても、面白ければちゃんと評価してもらえる、ということをウエストランドの優勝が証明してくれた気がして、嬉しかったです。

・ってなわけで、今回の記事はこの辺りで終わりにしたいと思います。来年以降、M-1含めお笑い賞レースや、お笑いそのものがどう変化していくのか、とても楽しみです。こんなに知った口を利いといてなんなのですが、私はまだ劇場に足を運んで生のお笑いを見たことがないので、来年は必ず劇場通いまくりのお笑い大学生になってやる！！と思ってます(お笑い大学生？)。

・色んな笑いの形があっていいんだから、自分が面白いと思ったものを信じて生きていきたいし、自分が面白いと思うものにもっともっと出会っていきたいな。