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写真漂流 - 黄昏写真家

shot with SIGMA dp0 Quattro
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ちょうど今頃が一年で一番夜明けが早い.ところがそれに合わせて早起きして朝焼けの雲を撮ろうとしても,なかなかできるものではない.

けれどうちの家は西方向の視界がひらけていて,おまけに屋上へ上がれば東方向を除いて,ほぼ水平まで眺望がきく.またキッチンの窓は西を向いているので,夕焼けの具合をチェックするのにたいへん都合がよいのだ.

さて今日は終日パッとしない天気で,まったくもって夕焼けなんか見えないものと思っていた.ところがなんとなんと,日没時刻直前になって空が赤くなり始めたのだ.

はじめ標準レンズのdp2だけを持って,屋上へ出ていたのだが,あわてて超広角のdp0を取りに階下へ降りた.それがほぼ日没の時刻.ふつう日が沈んでから15分間程度にわたって空が赤く染まるが,今日もそんな感じだった.ただ水蒸気が多いせいか,空の透明度が良くない.光線は暗めで,露出もF4開放で1/60秒まで落ちた.案の定,最後のコマだけがブレていた.

夕焼けのようなドラマを見ると,夢中でどんどんシャッターを切ってしまう.今日は70カットも撮った.そんなに撮らなくても写っているのに間違いはないのに,それでも連続してシャッターを押している自分がいる.そんなふうにして大部分がハードディスクの肥やしになっていく.

時々思うのだが,こんなふうにして夕焼けや黄昏,そして雲の表情全般,それらばかり毎日撮影を続けていること,これは私の使命じゃないかと.

だから偶然にも眺めの良い部屋に巡り合い,自ずと空と対峙する機会を与えられたのだ.今の条件だとそう無理なく続けられると思うので,元気でいられる間は撮影をやめることはないだろうな,きっと.そんな毎日が長く続きますように!

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