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カジュアルな殺し

Netflix『ギリ義理ファミリー』を見た。
結婚を控えたアダム・デヴァイン演じる銀行支店長が、嫁さんの両親に振り回され、銀行強盗させるコメディ。
アダム・デヴァインが銀行員という時点で、もはや世界が真っ暗になるわけだが、義理の両親をピアーズ・ブロスナンとエレンバーキン。この組み合わせ、過剰な暴力で笑かしに来てるのが丸出しなんですね。ちらっとマイケル・ルーカーの名前も見えるし。役者で内容が見えてしまう映画は多々あれど、ここまでわかりやすいのはなかなかない。

案の定、バンバン人は死ぬし、道徳的にアウトな破壊行為が連発するし、下ネタも容赦ない。アダム・デヴァインというと『ジェクシー!スマホを変えただけなのに』(2019年)のアホなサラリーマンが思い出されるが、この役者さんは常にニコニコしながら暴力行為をやってのける。好きな人はたまらんだろうなぁ。

最近は俳優組合のストのおかけで、Netflixの印象が悪くなりがちだ。しかし配信作品はテンプレのような年齢制限対応を行わなくて良いのが利点。銃を出したらPG、銃で怪我して流血したらRといった実に馬鹿馬鹿しいアレである。

『ギリ義理ファミリー』は、銃も出るし、ヘッドショットでしっかりと血が出る。悪名高い「銃で撃たれても血が出ない」不自然な描写もない。ブラックコメディでは重要な表現がスポイルされないのはいいことだ。


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