アートイベントに初出展した話[京都アートビレッジ]
こんにちは!鈍ザンキです。
2024/11/3に京都のZEST御池で開催された京都アートビレッジに初参加してきましたのでそのご報告という感じのnoteです。
京都アートビレッジとは?
簡単に言っちゃえば京都で開催されているデザフェスのようなイベントです。当たり前ですけどオリジナル(一次創作)オンリーです。
今回で102回目の開催を迎えたそうです。3ケタすごい。
コロナ禍もろもろで約5年ぶりの開催だそうです。ふっかつめでたい。
かく言う私もコロナ禍前は普通にお客さんとして行ってました。
ステッカー集めるの大好きなので徒歩圏内にあるB-SIDE LABELと合わせてステッカー巡りの王道ルート。結構な高頻度(月イチ)で開催されていたので行ったり行かなかったりしてました。
大規模で開催されているデザフェスと大きく違うところは
小規模(今回は22スペースくらい)
京都市役所の目の前!地下鉄駅直結の地下街で開催されている
入場料が無料
スペースの広さの割にお安い
1.小規模(今回は22スペースくらい)
コロナ禍以前がどうだったかまでは詳しく覚えていませんが今回もそこまで大きく変わっていないように思えます。
地下街広場のスペース的にもそこまで大きく増やすことができないのかなと思います。
参加してみるとイベント常連さんも多く、スペースも近いことから横のつながりががっちりしてるなぁという印象を受けました。
初参加の私は知り合いもおらずカタミガセマイ…
終了後の打ち上げでお知り合いができたので知り合いゼロでもこういう打ち上げは行くべきだなぁと改めて思いました。ヒトミシリニハシンドイネ…
2.京都市役所の目の前!地下鉄駅直結の地下街で開催されている
会議室や個展が開かれているようなスペースを借りて行うイベントではなく、コンビニや薬局、ファッション系ショップが建ち並ぶ地下街のど真ん中で開催されます。駅の改札もすぐそこ!
つまりこれがどういうことかというとイベント目的でくるお客さんよりただそこを通っただけのお客さんの方が圧倒的に多いということ。
まぁ~いろんな人がこっちをチラチラ見てきます。何を買ってやろうか…グルルル…と獣のような目で会場を練り歩く人が多い展示会場でやるようなイベントとは全く違います。
京都の繁華街といえば京都駅ではなく、四条河原町から西へ四条烏丸、北へ三条河原町あたりまでをさします。
ZEST御池は三条河原町のすぐそばということもあって人足はすごく多かったです。若者、お年寄りの方、外国人etc…
外国人に道を聞かれたこともありました。英語ではない何か(それかとても訛りのある英語)で聞かれましたがサムゥライーミュージィアムの単語だけ聞き取れたのでそっち方面の地上出口だけ案内できました。よかった。
3.入場料が無料
まぁそんな場所で開催しているので入場料とかはありません。
会場のレンタル費とかは出展者の出展料でカバーされているのだと思います。
入場料無料は見に行くだけ行って別に何も買わずに帰ってもいいという気持ちにはなりやすいので買いに行く側としては行きやすいのは確かです。
4.スペースの広さの割にお安い
2m x 2mのスペースで4000円。前はもっと安かったらしい。
机(180cm x 45cm)は1つレンタルで+1000円。
規模が違いすぎて参考にはなりませんがデザフェスは同規模で25000円+3600円だそうです。
1人だと完全に持て余すほどの広さなので次は誰かと共同出展とかにした方がいいかなーとは思いました。
大きなキャンバス持ち込んでライブドローイングされるところもあるそう。
京都アートビレッジの運営はフリースタイルクリエーションという会社が行っています。
ステッカーの販売や妄想ゲームズ☆という名前でボードゲームなども手掛けておられます。
話に聞くと、コロナ禍前まで運営されていた代表の方に代わって息子さんが今回のイベントの主宰として開催されたそうです。
これからは世代が変わって息子さんが運営していくのでしょうかね~
息子さんの年齢聞いてびっくりしました(ひと回りも下だった…)。
息子さんが小学生のころからのイベント出展常連さんの方もおられて、あ~こういうのいいなぁって思って泣きそうになりました。
イベント申し込み~当日まで
お手伝い・売り子として即売会イベントにいったことはあるが実際に出店する側としては今回が初めて。
関東に比べれば数は少ないとはいえ、関西で一次創作オンリーでステッカーなどが販売できるイベントはいくつかある。
地元開催であり、ちょうど枚方で遠方からフォロワーさんが多く集まる別界隈のイベントが開催されていた日と被っていたこともあり、京都アートビレッジに応募することにした。
申し込みに必須なのは名前とジャンル、プロフィール、自分の作品の画像の計4点だけ。選考があったのかはわかりませんが応募人数が上限に達した時点で締め切っていました。
ほどなくして申し込み完了と振り込みのお願いメールが来て申し込みはdone。
あとは当日に何を用意するのかを考えた。
なんせこういうイベントに出るのが初めてなのでストックが何もない。イチから全部作るしかないのだ。
ステッカーは確定していたので過去に描いたイラストをステッカーとして使えるように描き直したのと、新しくステッカー用として描いたのと計7種類を用意。
あとはアクリルキーホルダーを2種用意するだけでそこそこ金額が大きくなりそうだったのでここで〆。
アクリルスタンドとかも作りたかったけどあんまりいっぱいいっぱい作りすぎるとどんどんお金が無くなっていく……
とはいえちょこっとだけしかないのも寂しいので当日描いたアナログ色紙も含めて十数点で行くことにした。
他の出展者と比べるとやっぱり数は少ない。
種類が多ければ多いほど誰かに刺さる可能性は上がる。ステッカーなんかは特に数が多ければ多いほうがいいと思う。
とはいえ一個も売れないかもしれないものにウン万円も一度で使ってられないのであきらめた。
制作にかかった金額と売上金額は最後に記載する。
イベント当日
イベント自体は11時からスタートで設営は10時からOKとのことだったので10時きっかりに現地へ到着。
自分のスペースに案内をしてもらった。かなり端っこの方だったので、あーこれは場所が悪そうだなと思った(後で常連さんに聞いたらやっぱそうらしい)。
それでも常に目の前をだれかが歩いているくらいには人通りがあった。さすが秋の三連休の中日の京都。
まぁ新参者だし誰かしらはここを担当することになるのでしょうがないかなと思った。
すでに準備を始めている人もいるなか設営開始。
そんなにたくさん持ってきていないので30分くらいで設営完了。お隣さんとの挨拶を済ませて11時を迎える。
開始時に拍手が起きる即売会系イベントではおなじみの現象も特になく淡々とスタート。
11時~18時までの7時間、暇になるのはわかっていたのでアナログお絵かきセットを持参。
ポスカ60本くらいと色紙とピグマでお客さんが来ない間は自分のスペースで絵を描いた。
イベント中1回だけトイレとコンビニに行ったときに離席したくらいであとはずっとスペースにいた。
展示してあるグッズを眺めていく人は多かったが実際に購入までしてくれる人は少なかった。
フォロワーさんが何人か来てくれて購入していってくれた。うれしかった。
結果的に購入してくれた人は10人程度でその半分以上はフォロワーさんという感じだった。
少なくとも売り上げが0になることは回避できたので安堵した。
イベント中には色紙3枚と2枚のグラフィティを制作。うち2枚はフォロワーさんの手に渡った。
絵を描いてると時間があっという間に過ぎ去ってイベント終了の時間となった。
18時になるとお片付けRTAを済ませて打ち上げに参加。イラストレーターのお知り合いさんが増えました。
みなさん私とは比べ物にならないほど高い志を持って創作されていて俺も見習わないとなーと思いました。
貴重なお話もたくさん聞かせていただけてありがとうございました。
良かった点と反省点
[良]布ポスターとテーブルクロスを用意した
フォロワーさんに用意したほうが絶対いいよ!!!と言われたので急遽用意。
実際あってよかった。雰囲気がガラッと変わります。教えてくれたフォロワーさんありがとう!
[良]平袋に入れてお渡しした
ステッカーだけで渡されるより袋に入っていた方がいいよな?と購入する側としてずっと思っていたのでコストはかかりますが紙製の平袋に入れてお渡ししました。
これはB-SIDE LABELのスタイルを参考にしているところがあります。
B-SIDE LABELはさらにポストカードを入れてステッカーが折れ曲がらないようにしています。
[反省]ディスプレイ方法
目を引くようなディスプレイ展示ができていなかったかなと思います。
他のブースのまねできる展示方法はまねて改善したいと思います。
ステッカーはOPP袋に入れていたのですがちゃんと引っ掛けるような穴が開いてあるしっかりとしたものではない(ようはケチった)のでちょっと見栄えが悪い形になっていました。
包装が統一されているとやっぱり見栄えがいいですよね。
多少のコストをかけた方が良いかなと思います。
[反省]ステッカーサイズをあんまり考えずに作った
一般的なサイズのステッカーよりちょっと大きめになってしまった。
そのおかげで袋探しが結構難航した。
規格があるわけでもないので小さければいい、大きければいいというわけでもないが貼りやすい、手に取りやすいサイズというともう少し小さいほうが良かったかなと思う。
データ上で作業している状態だとなかなかサイズ感がわかりにくく、金額内の最大サイズで作ってしまったのが原因ではあるが、包装用の袋を決めてそれに入るようなサイズで制作する。というやり方の方がいいかもしれない。
四角いステッカーならわかりやすいのだが、ダイカットだとさらに長さがわかりにくいので何かよさげな方法がないか模索してみる。
[反省]いろんなもの忘れた
ちゃんと出発前に確認しような!!!!
展示するものを忘れることはなかったがその他小物道具系を家に忘れるわ、途中でこれは買ってから会場に行こうと思っていたことを忘れるわで散々だった。
結果的になくても何とかなりはしたが、あった方がよかったのは間違いない。
[反省?]風がビュンビュン吹いててものが飛んでいく
完全に想定外でした。ポスターもくるくる回るしステッカーも飛んでいく。
地下街ですけど入口が近いのもあってかたまーに強い風が吹きます。
場所が悪かったというのもあると思いますが次はもうちょっと対策考えようかな…
収支
あんまり公開するものでもないような気はしますが初イベだったということでこれから参入する人の目安になればと思います。
初回ということもあって今後購入の必要がない分(布ポスターとかテーブルクロスとかスタンドとか)ががっちり乗っかっている感じですね。
グッズ代はどうしても種類を作ると高くなる…
ステッカーは1種類を100枚作るのと10種類を10枚作るのとでは値段が3~4倍ほど変わります。
0もワンちゃんあり得ると思っていたので出展料以上に売り上げが出たのはうれしかったです。
イベントを完走した感想
非常に大きな経験になりました。
設営面でもそうですが、他の方のアートに触れることによってもっと創作意欲がどんどんあふれ出てくるようになりました。
次回開催はもうちょっと後とのことでしたので予定が合えばパワーアップして再度出展したいなと思っています。
また、京都アートビレッジだけではなく他にもいろんなイベントにサークルとして出たいなという気持ちも大きくなってきました。
よーーしこれからも自分の好きなイラスト描いていくぞ!!!
おまけ
自分の作品(ここでは一次創作のことをさす)を物理的なグッズにして販売するかどうかということにすごく悩んでいた時期があった。
イラストでゼニを稼ぐという行為によってイラストを描くこと自体を嫌いになってしまわないだろうかと思っていたからだ。
なぜそう思うようになったかというと、辛そうに絵を描く人が周りに多かったから。
お金のため。
依頼を受けて求められるものを描き、締め切りを厳守して納品する。
流行り・需要を研究し、自身に取り入れる。
自分より若いイラストレーターの方が人気が高く、稼ぐようになる。
他にもいろんな理由があると思うが「俺は描きたい絵だけを描いていたいなぁ」と思うには十分だった。
誰からも指示されず、利益のことも考えず、描きたいキャラを描く。そんなのほほんとしたお絵描き生活が心地よかった。
時にはお気に入りのイラストをステッカーにしたり、アクリルスタンドにしたりと物理グッズを作ることの楽しさを覚えた。
自分一人が楽しむ分にはこれでいいのだが、販売するとなるとお金が絡んでくるのであんまり売る気にはならなかった。
京都アートビレッジが復活するということが発表されたと同時期にとある方がおっしゃっていた考え方を見て自分の中で何かが変わった。
「自分が欲しいと思ったものを他に欲しい人がいるのであれば分け与えよう」
俺自身が欲しくて作ったこのグッズを欲しいやつがいるならひとつ売ってやってもいいという考え方。
商売として考えるとそんなんじゃ生きていけないよという気もするが逆に商売じゃなくていいと考えると気持ちがすごく楽になった。
他人から欲しいといわれるものを作るのではなく
自分が欲しいものを欲しい人に買ってもらう
不安があるとすれば自分が欲しいものを欲しいと言ってくれる人が一人もいない可能性があることだ。これはこれでつらい現実をたたきつけられる。
1個たりとも売れなかったらもうこういうイベントは出ないようにしようと考えていたがそれはなんとか回避することができた。
あらためて来てくださった皆様ありがとうございました。