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君はエポック社の体感ゲーム「エキサイトシリーズ」を知っているか

体感ゲームと聞いて最初に何を思い浮かべるだろうか。

Wii sportsやWii fitなどWiiで遊んだゲームを思い浮かべる人は多いかもしれない。
ゲームマニアの人はハングオンアフターバーナーと答えてくれるだろう。

一般的なゲームはコントローラのボタンを入力してゲームを進行させていくが、体感ゲームは手や足など体を動かしたりすることでゲームを進行させていく。

Wiiリモコンはボタンもあるが振ったり傾けたりすることができるコントローラーでその機能を生かしたゲームが多く存在する。

最近のゲームだとリングフィットアドベンチャーが大ヒットしているがこれも体感ゲームだ。
専用のリングコンとレッグバンドを使用して体を動かしボスを倒していく。

音ゲーも体感ゲームの一種だ。

最近だとVRゲームも比較的安価で手に入るようになってきた。

今回は玩具としての体感ゲームの話をしていこうと思う。

エポック社のエキサイトシリーズとは

Wiiが発売される6年前の2000年、エポック社より体感を売りにした玩具が発売された。

それが『ホームラン打とうぜ! エキサイトスタジアム』である。

エポック社の体感ゲームの中でもエキサイトシリーズと呼ばれているシリーズの第一作目だ。
コンシューマーゲーム機とは違い、ゲーム機本体にゲームは1本のみの一体型で特徴的なコントローラーが付属している。

「ホームラン打とうぜ!エキサイトスタジアム」はその名の通り野球ゲームで、コントローラーはバットの形をしており、赤外線でバットを振ったことを感知しゲーム内へと反映される仕組みだ。

エキサイトシリーズと呼ばれているだけあってほかにもたくさんのゲームが発売されている。

その中でも私が子供のころに遊んだことのあるゲームを2つ紹介しよう。

ストライク決めるぜ!! エキサイトボウリング

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2002年に発売された「ストライク決めるぜ!! エキサイトボウリング」はボウリングの体感ゲーム。

コントローラはもちろんボウリングのボールだ。
ボール自体は実際のボールより小さくプラスチックでできているので非常に軽い。
エキサイトスタジアムと同じく赤外線によってボールを投げたかどうかを検知しゲーム内でボールが転がっていく。

当たり前だが実際にコントローラーを投げるわけではない。

CPU相手にトーナメントを勝ち進んでいき、各大会で優勝しトロフィーを集めていくのがメインモードだ。
このゲームの特徴だが6人までの多人数プレイに対応している。
コントローラーは1台しかないが、ボウリングは一人ずつ交代しながら投げるので1台でも問題はない。

ボールを投げる動作によってスピードや位置は検知できるが、カーブをかけるなどの情報は分からないため投げる前にどちらにどれだけカーブをかけるか指定する必要がある。
コントローラーを振る速度が速いほどゲーム内のボールのスピードも上がる

子供はみんな速いスピードで投げたくなる。

手首ストラップもせずに力任せにコントローラーを振ってスポーンとボールが指から抜けたらどうなるだろうか…

ご想像におまかせする。

ブラックバス釣ろうぜ エキサイトフィッシング

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2001年に発売された「ブラックバス釣ろうぜ エキサイトフィッシング」は釣りをテーマにした体感ゲーム。
コントローラはもちろんロッド。

最近のゲームだと釣りスピをイメージしてもらえるとわかりやすいと思う。

コントローラーを振ってキャストしリールを巻いて釣り上げ、時間内に釣ったベスト3の重量を合計した数値が一番高い人が優勝だ。

釣りの舞台は琵琶湖、河口湖、霞ヶ浦と実在の湖が使われている
ルアーも多数用意されており、トゥイッチやジャークなどのルアーアクションを駆使して魚をおびき寄せる。

フッキングでヒットさせた後、リールを巻いていくがテンションが高いと釣り糸が切れてしまうので止めたりする必要もあるなど結構本格的な釣りゲームだ。

ブルーギルを釣ったときのガッカリ感は今でも覚えている。

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エポック社だけじゃない!体感ゲーム玩具

体感ゲームの玩具を作っていたのはエポック社だけではない。

バンダイの『Let's! TV プレイ』シリーズ。

ドラゴンボールやワンピース、仮面ライダーなど人気IPを使った体感ゲームが特徴。
かめはめ波など人気キャラクターの必殺技を自分も撃てるような体験ができるゲームだ。

タカラトミーの『Plug it!』シリーズ

e-karaシリーズが一番有名だろう。
自宅でカラオケが楽しめると当時のモー娘や、ミニモニ人気もあってとても流行ってた印象がある。
音楽ゲーム(公式では反射陶酔ゲーム)であるポピラもこのシリーズだ。


スクウェアエニックスの『剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣』

大人気ゲーム、ドラゴンクエストの体感ゲーム。
剣の形をしたコントローラーを使ってスライムなどの敵を倒していくゲームだ。

実はここまで書いた体感ゲームの玩具にはすべて同じテクノロジーが使われているのをご存じだろうか?
そのテクノロジーというのがXaviXだ。

XaviXを作ったのは超有名ゲームメーカーの元社員!

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このXaviXを作ったのが新世代株式会社という会社。

実はこの会社、ファミコンやNINTENDO64などの開発に関わった任天堂の元社員が設立した会社なのだ。

どんどん複雑化し大人向けになっていくゲームを目の当たりにし、真の家庭用ゲームを作るために任天堂をやめ、新しい会社を設立したのが中川克也さんというファミコン開発の中心人物だった方だ。

XaviXを搭載した玩具は国内だけでなく米国の玩具にも採用され、2000年ごろから日本のおもちゃメーカーの体感ゲームが続々とヒットし市場を拡大していった。

しかし、2006年に『Wii』が発売される。
Wii sportsやWii fitなど体感ゲームは大ヒットを記録した。
それに合わせて体感ゲームの玩具とXaviXは市場シェアを奪われ姿を消していった。

玩具としてのテレビと接続する体感ゲームは最近見かけることは少なくなったが、スマホと連携させるなど最新機器と組み合わせて新しい遊びを提供する玩具は増えてきている。

大人にとっては子供だましや退屈な部分もあるかもしれないが子供にとっては体を使ってプレイヤーになりきれる体感ゲームは楽しいものだ。


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