自分が苦しかった時の恩を忘れたら人間終了ですよ。【251目】

今年もありがとう！
と1本の電話。

お中元時期の定例のやり取り。

お相手は、
私が音楽時代（約20年前）に
2〜3回お会いしただけの方。
Sさん、現在63歳。

出会いは、
私たちのワンマンライブの
リハーサル中でした。

メンバーそれぞれ、
サウンドチェックを終えるが、
私だけイマイチ決まらない。

1人ステージであれこれ
調整していたのを
Sさんは遠くから見ていたのだ。

ちょうど私が自分の
ギタースタイルに
悩み苦しんでいる
時期でもありました。

ライブも終わり、
打ち上げの際、
Sさんはこう言いました。

自分が納得するまで
やりたいように
とことんやれ！

やった分、
必ず答えは返ってくる。

そこからまたスタート。

と。

文字にするとなんて無い
言葉ではあるが、

当時の眼力が圧力が
凄まじかったのを覚えてます。

Sさんの目から強烈ビームが出て、
私の目から後頭部を
貫通するような感じでした。

それ以来、
何かの度に電話で
連絡を取り合うように。

私の環境が変わり、
家族ができてからは
年に1回この時期の
やりとりのみ。

電話の最後はいつも、

元気でいれば
いつでも会えるさ！が
お決まりフレーズ。

こうして気付けば
20年も経過しているのか。

申し訳ないが、
Sさんの顔もぼんやりとしか
覚えていません。

会えばすぐに
走馬灯の如くあの時の
色々を思い出すはずですが。

それにしても、

当時は本当に数多くの
関係者がいました。

プロデューサーにデェレクター、
レコーディングエンジニア、
照明さん、PAさん、イベンター
・・・などなどなど。

その中で唯一、
今でも繋がっているのは
Sさんただ1人。

人との繋がりなんて、
私からのアプローチ次第でも
あります。

そして、

人として、
合うかどうかも重要。

ただやはり、
根底にあるのは
感謝でしょう。

しかも、
無意識レベルの感謝。

ちょっと自立した、
昇級した、一人前になったやらで、
苦しかった時の恩を
忘れたら人間終わりだと思います。

人生の角度を変えてくれた
人の存在は誰しもあるはず。

角度が1度変われば、
時間の経過でとてつもない
変化となる。

大小あれどきっかけを
与えてくれてキーマン達。

その全ての人とSさんのような
不思議な関係が築けるとは
思いません。

しかし、

時のキーマンと再会した時、
まず先にきっかけのお礼を
伝える事ができれば素敵ですね。

自分が苦しかった時に
他人がしてくれた事や、
言葉に心打たれるのは
タイミングです。

人との出会いからして
タイミングが全て。

加えて、

その時の心境、体調、
環境や時間など幾重にも
重なったタイミングだと
思います。

なので、
奇跡の始まりに感謝の
気持ちを持てるかどうか。

日常がバタバタで、
記憶の角に保存されて
いる事すら忘れそうになる。

忘れないように、
年に1度のきっかけを
作るのも自分次第。

年に1度であれば、
お中元だけでなく
正月、お歳暮、誕生日などが
ありますね。

自分だけの感謝の日を
設けても良いかも。

久々にSさんの声を聞き、
また1年頑張ろう！
今年こそは会いに行こう！
と思いました。

何はともあれ、

今の自分を自らの「力」だと
勘違いしないよう、
気を引き締めていきます。

ありがとうございました。