【140字小説】静脈と紫陽花
送られてきた紫陽花の静脈のような色が綺麗で、暫く見蕩れていた。
添えられたカードには見覚えのある彼女の字。
懐かしい記憶には雨音が伴って、二人で傘の下歩いた景色を想起させた。
これを僕への贈り物として選んだ彼女は、おそらく知っている。
もう花の色は変わってしまったことを。
ゴミ箱が揺れる。
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送られてきた紫陽花の静脈のような色が綺麗で、暫く見蕩れていた。
添えられたカードには見覚えのある彼女の字。
懐かしい記憶には雨音が伴って、二人で傘の下歩いた景色を想起させた。
これを僕への贈り物として選んだ彼女は、おそらく知っている。
もう花の色は変わってしまったことを。
ゴミ箱が揺れる。
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