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自分の司令塔は。

最近ジムに通い始めた。
ブルーハーツを聴きながら、なるだけ速く走っていると、ふいに泣きそうになる。
決して前には進まないランニングマシンと、
最悪の環境でもがき溺れ続けた中学時代が、
ゆっくり重なっていく。

親の精神の病気も、学校の人間関係も、
ニキビに埋もれていく顔も、誰も治せない、助けてくれない。
ただ膝を抱えて絶望に沈むことしかできなかった、あの頃の無力な自分に、今でも引きずりこまれそうになるけれど。
地面を踏み締めしなる足が、その沼を飛び越える。
あの頃の悲しさが、バスケットボールみたいに弾みだす。
止まっていた時間が、動きだした気がした。

足が動いてくれるなら、
私は決して沈みはしない。
頭だけで考えて、
感傷に浸るのは、もうやめよう。

交互に地を蹴るこの足に、私はどこまでもついていく。

よろしく、私の司令塔。

♯走る ♯味方 ♯足 ♯エッセイ ♯9599日目

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