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お局(おつぼね)に負けるな!

どこにでもいるお局さん

お局さんは、どこにでも生息している。
私の職場にも、パンチの強いお局さんが1人いる。
彼女は、大昔社員として働いていて、
一度退職し、ウン十年間パートとして働いている。
小柄ながら重量感のある体で、声はプロレスラーの天龍源一郎さんに激似だ。

いいお局・悪いお局

世の中には、いいお局と悪いお局がいると思う。いいお局さんとは、長年の経験からの余裕があり、新参者や後輩を見守り、時にはアドバイスもする、配慮のできる人だ。

悪いお局さんは、職場を私有地と化している人。自分の天下だと思っているから、新人や後輩を自分の奴隷扱いする。指示は吐き捨てるように怒鳴り、思い通りにならないと陰口を叩いたり、あからさまな嫌がらせをしてくる。

私の職場のお局さんは、残念ながら悪いお局さんだ。

意地悪が生きがいのお局?

まだ私が入社したばかりの頃、お局の彼女に
挨拶を無視され続けていた。
どんなに目を合わせても、どんなに丁寧に名前を呼んでも、ちらっとこちらを睨むだけで何も返ってこない。
(私が何か悪いことをしたのかな?)
不安になって、上司に相談したら、みんな口々にこう言った。

「あの人は人の嫌がる顔が生きがいだから」

お局のルーツ

人の嫌がる顔が生きがいなんて、ありえるのか??
嫌がられているということは、嫌われると同義なのに。嫌われることが快感なのか?

私なりに、彼女のことを観察し、調査した。
まず、彼女の歴史について。
彼女は、職場恋愛から結婚したらしい。旦那さんは、男前で優しい人だそうだ。子供は2人。
お姉ちゃんは彼女にそっくりの意地悪な女の子、弟は挨拶のしっかりできる優しい男の子だ。家にはおばあちゃんがいて、彼女が介護をしている。
介護が大変でストレスがたまり、人に当たってしまうのでは?
と仮説を立て、彼女を観察してみた。

濁った目

「その人の瞳の波を見るのではなく、その奥の海を見なさい」
演技の道を志していた頃、先輩に教わった言葉だ。
人の気持ちを探る時、私たちは相手の目を見る。これは、その目の表面の表情でなく、その奥の本音を見極めろ、という教えだ。

彼女の瞳の奥を見つめながら、名前を呼び、挨拶する。彼女は濁った半開きの目で、ゴミを見るように私を見て、すぐに目をそらした。

彼女の目の表面に映っていたのは、無だった。
喜怒哀楽のどれでもない、なんの色もない目だった。それでも、その奥の海を見る。
私が彼女の海に見たのは、諦めだった。

諦めの始まり

彼女は、思い通りにならないことが多かったのではないか?
諦めが根本にあるならば、諦めさせられた過去がたくさんあったはずだ。
生まれつき、諦めた目をしている子供なんて、
滅多にいない。
今現在、自分の時間を諦めて、介護をしているのかもしれない。
昔、親に自分の主張を否定され続けたのかもしれない。
あまり褒めてもらえなかったのかもしれない。
可能性を探り出したら、なんだか彼女への嫌悪感も少し軽くなってきた。

ひっそり歩み寄るメリットと注意点

人と人は、完全には分かり合えない。
仮に分かり合えたとしても、時間もかかるし、お互いの協力なくしては成り立たない。
だけど、自分が相手に歩み寄ることはできる
交流することが難しくても、心の中でひっそりと、相手の背景や境遇を少し考えるだけで、憎しみも少しだけど薄くなる。

ただ、一つだけ大切な注意点がある。
絶対に、考えの重心を自分におくこと
お局に歩み寄るのは、自分のため
自分が納得して毎日を送れるようにするために、お局に歩み寄るのだ。
お局に嫌われないように行動するためじゃない。

お局との毎日は続く

ほぼ毎日、お局の彼女とは顔を合わせる。
今でも、毎日無視されてるし、嫌味を言われたり、睨まれたり、色々嫌な思いもしている。
でも前とは、少し違う。
私が、私重心で彼女を見るようになったから。
「私が悪いのでは…??」と怯えるのではなく、「私は、やっぱりあなたが嫌いだな」と素直に思えるようになったから。

相手に絡めとられず、自分重心でどっしり立って、堂々と毎日を送りたい。

♯お局 ♯お局さん ♯歩み寄る ♯自分
♯人間関係 ♯生まれて9597日目

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