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教材屋にとっての「神は細部に宿る」

久々に、「あー教材作っているなぁ」と実感できる仕事をしました。

本文の一文一文、一語一語に対して、辞書を片手に「もっとよい表現はないか」「この表記が適切か」ということを吟味していく仕事。正直、何も手を入れなくても及第点ではあるのです。このこだわりは、ほとんどの読者には気づかれないかもしれない。それでもベストを目指すという作業。

表記・表現って、ルールを決めて機械的に作業していくのが楽なのです。でもついつい一個一個吟味検討してしまう、元国語編集者。

●「もつ」か「持つ」か
●「もの」か「物」か
●「わかる」か「分かる」か
●「つくる」か「作るか」か
あたりは、代表的な「いつも迷う」表記だったりします…

このところ、教材(コンテンツ)ではなく広告宣伝・営業ツールの文章作成だったり、チェックが多かったこともあり、この感覚は久しぶりでした。PRツールの場合、「キャッチーな表現」だったり「わかりやすく伝える」ことを意識するのは当然ですが、教材のようなこだわり方をすると時間もお金も余計にかかり、勝機を逸してしまう。だから最終的に「今のままでも十分伝わるからもう校了!」という判断を下すことも正直あります。

どちらが良い・悪いというわけではないのです。ただ、教育コンテンツにおいては、作り手のこだわりは大切にすべきだと思います。こういうのを「神は細部に宿る」と言うのではないかな、と。


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