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【思い出】CTPとはなんだったのか

私が新卒入社した当時は、DTP(Desktop publishing = PCで印刷データをつくる)の変革期にあたります。具体的には、QuarkXPressからInDesignへの移行期でした(私はQuarkを触ったことがありません)。

で、Indesign普及と同じ時期に盛んに飛び交っていた言葉が「CTP」です。DTPの仲間みたいですが、「Computer To Plate」、すなわちフィルムを作らずそのまま刷版→印刷することを指します。これ、当たり前のようで、十数年前までは当たり前ではなかったのです。

私が新人だった頃はまだフィルムを作るのが主流で、色版ごとに面付けされたフィルムをチェックして校了してました。4色だとフィルムも4枚。時間もお金もかかる工程でした(製版会社の人も持ち運びが大変だったはず…)。それが、「ゲラ校了したら印刷用PDFをチェックして入稿しておしまい」となるCTPは、当時革新的なものとして捉えられていたはずです。

今や聞かなくなった「Quark」と「CTP」。前者は影が薄くなり、後者は日常に溶け込んでいる、という話でした。


ちなみに、フィルムになってしまってからだと修正=フィルム作り直しになるので、ゲラ段階で赤字をなくすことを徹底してましたが、今は印刷所入稿ギリギリまでは直せるわけで、よく言えば粘り腰に、悪く言えば往生際&諦めが悪くなった気がします。

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