見出し画像

みんな受けてるの?NITP(新型出生前診断)について

赤ちゃんが生まれる前に行う検査はいろいろあります。
そのうちのひとつ「NITP(新型出生前診断)」をご存知ですか?
「気になっているけどどんなものかわからない」
「受けたほうがいいのかな」
など、NITP(新型出生前診断)が気になってはいるけど不安を感じているという人もいるでしょう。
ここではNITP(新型出生前診断)について詳しくご紹介します。


1.NITPってなに?

NIPTとは2013年から開始された出生前診断のひとつで、妊娠10週以降に受けることができる検査です。
ママの血液を採取し、血液内に含まれる胎児の染色体を測定します。
これまでの出生前診断というと、お腹に針を刺して羊水を採取する方法が一般的でしたが、NIPTは血液の採取のみでできるということが最大の特徴です。
母体への負担が少ないうえ、検査精度が高いことから、近年大きな注目を集めています。
ただし、NIPTは確定診断ではないため、より詳しい検査を希望する場合は羊水検査が必要です。


NITPでわかること

NIPTでは、赤ちゃんの先天性疾患について知ることができます。
最新のNIPTでは、
・ダウン症候群(21トリソミー)
・エドワーズ症候群(18トリソミー)
・パトー症候群(13トリソミー)
などの染色体異常による疾患のほか、
・ディジョージ症候群
・1p36欠失症候群
・ウルフ・ヒルシュホーン症候群
などの遺伝子の異常による疾患の可能性があるか、調べることができます。


2.どのくらいの人が受けているの?

「NITPが気になるけど、ほかの人は受けているのだろうか」
ときになっている妊婦さんも多いはず。
2013年にスタートしてから2018年までで、6万人弱の人が受けたというデータがありますが、日本でのNITPを受ける人の割合はまだまだ少ないのが現状です。
ただし、そもそも日本では出生前診断を登録するシステムがなく、実数の把握はできていません。


3.誰でも受けられるの?

「NITPの検査を受けるには、何か条件があるの?」
という点も気になります。
基本的にNITPの検査は誰でも受けることができますが、
・妊娠10週0日~15週6日までの妊婦
・双子の妊娠
・体外受精・卵子提供による妊娠
の妊婦さんを対象としているというクリニックもあるようです。
また、
・癌患者の方
・トリソミー患者
・過去12ヶ月間に輸血した
・幹細胞治療または免疫療法を受けたことがある
・臓器移植を受けたことがある
・異数性(いすうせい)
の方は、検査をおすすめしていません。


4.受ける時の心構え

NITPは誰でも受けられる出生前診断ということもあり、気軽に受けられるようになりました。
しかし受けるにはしっかり心構えをしておくことがとっても大切です。
ここではNITPを受けるにあたり、どのような心構えが必要なのか見ていきましょう。

染色体異常があるかもしれない

多くの人は、
「赤ちゃんに異常があったら不安だから検査を受ける」
など、不安をぬぐうために検査を検討します。
しかしNITPは不安を解消するために行うものではありません。
もしかしたら染色体異常などがわかり、それを受け止めなければいけないかもしれません。
陰性でも陽性でも、赤ちゃんをどのように迎え入れていくのかという点を、よく考えておく必要があります。

命の選別をする検査ではない

もし赤ちゃんに染色体異常などが見つかったら……。
育てる自信がない、どうしていいかわからない、費用面で不安があるという理由で、残念ながら中絶を選択する夫婦もいるかもしれません。
しかしNITPは命の選別をするための検査ではないということを、ぜひ心得ておいてください。
もし染色体異常などが見つかったら、どんな準備が必要なのか、その疾患にどんな特徴があるのかなど、事前に学ぶ時間が増えると考えてほしいです。

家族でしっかり話し合っておく

NITPを受けることで、異常が見つかるかもしれないし、見つからないかもしれません。
検査を受ける前に、
・どのような思いで検査を受けるのか
・検査結果をどのように受け止めるのか
などを家族でしっかり話し合っておくことが大切です。
また検査結果を夫婦だけで受け止めるのが難しい場合、サポートしてくれる機関を探しておくと安心です。
夫婦できちんと話し合い、納得したうえで検査を受けてくださいね。


5.まとめ

NITP(新型出生前診断)は手軽に受けられるというメリットがある一方、不安が解決しないこともあるなどデメリットもあります。
これから赤ちゃんを迎え入れるために、どのような準備が必要なのかを知るための検査だということを理解し、検査を受けてくださいね。

NALU流母親学級・各種講座の詳細・申込はこちらから▽


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?