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今日の1枚はこれ!『WAR(闘)』 / U2 (1983)

U2は、アイルランドのロックバンド。1980年のデビューからメンバー変更なく、現在も活躍している。高校時代、掲示板でメンバーを募った時に集まったのがメンバーで、ボーカルのボノ、ギターのジ・エッジ、ベースのアダム・クレイトン、ドラムのラリー・マレン・ジュニアの4人。

社会問題をテーマとしたメッセージ性の強い曲を発表することが多く、チャリティー・イベントなどにもよく参加している。そうしたスタイルは80年代初頭にニュー・ウェイヴやニューロンティックが流行する中で、異彩を放っていた。

『WAR(闘)』は、サードアルバム。全英アルバムチャート1位を獲得。(全米チャートでは、最高12位)

アルバムタイトルは、母国アイルランドにおける宗教対立に対する非暴力主義をアピールしたものと言われている。しかしボノは、様々な次元の戦いを示していて、決して否定的なアルバムではないと語っている。
アルバムのカヴァーの美少年は、ボノの友人であるグッギ(ヴァージン・プルーンズの元メンバー)の弟。他のアルバムのジャケットにも登場している。

1stシングルは、「ニュー・イヤーズ・デイ」。この曲は、ポーランド民主化運動に感化されて作られた曲。歌詞では、ラブソングらしいところと不穏なところが入り混じっている。バンド初、全英シングルチャートトップ2位を記録した。
3rdシングル「ブラディ・サンデー」では、北アイルランドで起きた銃撃事件「血の日曜日事件」を取り上げた。
その後この2曲は、ライブで永く歌われることになる。

このアルバムでは、1曲目「ブラディ・サンデー」で、”いつまでこの歌をうたいつづけなければならないのか”という節で幕が開き、最終楽曲「40」の”あたらしい歌をこれからもうたうだろう”という節で閉じられている。終わりのない様々な世界の問題について、歌い続ける苦悩とその覚悟を示しているのだろう。楽曲では社会的問題を扱い続けながら、ライブでは白旗を掲げるパフォーマンスがあり、このアルバムジャケットでも少年は眼光鋭くにらみを利かせているが、手を後ろに掲げる降伏のポーズをとっているなど2面性が常に示されている。

このアルバムとライブによってU2の人気は、アメリカへと拡大する。その後U2は、22作品でグラミー賞を獲得。その数はロック・バンド史上最多となった。またコンサートの規模や動員数でも、世界最大・最高のバンドとなってゆく。

ぼくにとってのU2の魅力は、ボノの魂の叫びのようなヴォーカル。それと決して難しいコードを使っていないのに奥行きのあるエッジの唯一無二のギター。4人というシンプルなバンドスタイルも、魅力の一つ。『WAR(闘)』は、怒りに満ちた熱さと、楽曲やアイルランドのイメージの冷たさを感じるアルバムだと思う

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