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40代以上のオトナにこそ体力測定をオススメしたい 欲しいのは動き続ける身体

若い頃はできたのよ! の呪縛

「ちょっと前までは、できたのにな」

レッスンデー、今日このフレーズを聞くのは何度目だろうか……。
あの頃の残像に支配されている、それはものすごくよく分かる。
わたしもそうでしたよ。ある日を境にできなくなった事実が受け入れられず、40年前のことをまるで昨日のことのように語っておりました。
「逆上がりができたのよ、小学生の頃は!」

人生100年時代とは、もう当たり前。
先月亡くなったお隣のおばあちゃまは95歳でした。
コロナ禍前までゴルフをされたり、お庭の芝を刈ったり、雪が降ったら小さなスコップを持って一生懸命雪かきしたり、チャーミングでスポーティーな方でした。
お若い頃はよく海外旅行に行っていたそうで、
「もう一度自分の足で歩いて、海外旅行に行きたい」
とおっしゃってましたが、コロナの蔓延、その後ご病気になり、果たせず……。
近くに良いお手本がいたから、わたしはそうなりたいって思っているし、そうなれるように今から準備している。
逆上がりだって練習してできますよ笑

わたしはトレーナーとして活動しているので、その大切さを十分理解できているのですが、多くの人が持つトレーニングのイメージはこんな感じではないでしょうか?

トレーニング=アスリートやダイエット、ボディメイク目的の人がすること

もちろん、その方々にとってトレーニングは不可欠ですが、誰しもがライフスタイルの一部として長く取り組むべきものだとずっと思っているのです。
ただ、「トレーニング」という言葉が、なんだかとてもハードルが高そうで、「強そうとか意志が必要」みたいなイメージになってしまう、日本語にすると鍛錬みたいなもうなんか精神まで鍛えないとできないような理解になっちゃって。
確かにアスリートやダイエット、ボディメイクでトレーニングを行っている人たちは明確な目標やその上で目に見える結果がある為、厳しい制限の中で行っています。
しかし、トレーナーとしてわたしが伝えたいのはそういう事ではないので、他に置き換わる言葉をフィットネスとかワークアウトなど含めて語源を探ってみたら、スポーツからピタッとはまった意味を発見しちゃった!

スポーツの語源はラテン語の「deportare(デポルターレ)」
「気晴らしをする、休養する、楽しむ、遊ぶ」などの意味だそうだ。
つまりスポーツは競技のことを指すのではなく、「気分転換、楽しむ、遊ぶ」ことを指しています。
そう、わたしはこの「楽しむこと」を大切にしていきたいのです。
そのためには動き続けられる身体が必要なのです。
だからこそ「今の自分はどんなことができて、どんなことができないのか」を知るために、オトナたちにこそ体力測定を行って欲しいと思っています。

オトナが体力測定をするとこんなことがわかるかも  

ボディキープのために
靴下を立った状態で履けますか?
それは片脚で重心を取れるかと言うことです。
40代を過ぎると特に女性はどんどん下半身の筋力が弱ってしまいます。
お尻が使えないと体型も崩れてしまうし、服のサイズもどんどん変わってしまう……。
それはボディメイクと言うよりはボディキープの為に。

痛みの原因がわかるかもしれない
若い頃にはあまりなかった慢性的な「痛み」がありませんか?
とりあえず病院に行ってレントゲンを撮ったけれども、なんともなかった。
他に原因があるかもしれない。なんとかしなきゃと分かっていても、痛みがあっても、なんせ動くから、まだ大丈夫って思っていませんか?
他にもやることがあるから、身体のことは後回しにしてしまう。
でも、ちょっと待って!
その痛みがある期間が長ければ長いほど、戻るのは時間がかかるかもしれないので、一度ちゃんとみてみましょう。

身体の弱点がわかるかもしれない
ランニングや、ゴルフ、サーフィンなどなど趣味で運動をしているアクティブな皆さん、靴が片方だけすり減っていたりしていませんか?
健康のためにと走っているだけ、サーフィンをしているだけは、筋肉の部分的な消耗が進んで、身体全体を使えていないことが多いんです。
上半身と下半身の筋力のバランスが悪く、怪我のデパートみたいな人は、要注意です……。
長く趣味を続けて行くために身体のバランスをチェックすると、どのトレーニングをすればいいか明確になりますよ!

年に一回の健康診断のように
「気になるところはあまりないんだ、でも今の自分がどんな状態なのか知りたくて」と思っている方も多いと思います。
だからこそ、年に一回の健康診断や車の車検のような感覚で、チェックすると、また来年までキープしようってモチベーションになりますよね。
それを一年、一年積み重ねていくと、身体を動かすことが日常的になるのです。

「年だから」と諦めてしまわないために

身体の構造に無駄なものなど、どれ一つとしてないのです。
成長や性徴の過程で必要のないものはなくなり、新しい細胞として生まれてくるのが人間のシステムです。
しかし、必要なものでも使わないと「要らない」と認識するのも人間なのです。
「年だから……」と諦めることが「老化と退化」に向かってしまう第一歩です。

いつまでも自分の足で歩き続け、動き続ける身体であり続けるために、体力測定で普段見過ごされている箇所に目を向けてみてはいかがでしょうか。

そして、堂々とこう言って欲しいんです!「できるよ、逆上がり。今でも」


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