NEW WINE リリースのお知らせとシュール・リーのこと
大変お待たせしておりました NEW WINE 8月15日にリリースいたしました!
alter CHARDONNAY UNWOODED 2022
■ alter CHARDONNAY UNWOODED
■ オルター・シャルドネ・アンウッド
■ 2022
■ 750ml
■ Northern Alps Vineyards
■ Omachi Nagano Japan
ボディ ■■■■□
果実味 ■■■□︎□︎
酸 ■■■□□
2022年
この年のシャルドネは全てステンレスタンクにて醸造、シュール・リーで熟成を。醸造を開始した10月から気温の低い日が続き発酵の速度はゆっくりと。春先に再び動き出し落ち着いたのは2023年6月の末。7月にボトリングを行っています。
キラキラと輝くレモンイエローに微かな黄金色を纏い。このシャルドネから香ってくるのはやはり...若林のシャルドネの特徴であるトロピカルなフルーツの香り。フレッシュなパイナップルや白桃、みずみずしいリンゴや洋梨。凛とした酸味と果実味、とてもいいバランス。
UNWOODEDなのに樽を使ったようなふくよかさが感じられます。葡萄たちの気の向くまま、自然に身をまかせたことで長いシュールリーとなりボディが厚くボリューミーな味わいに。2年3年と時を経て蜂蜜のニュアンスが出てくる頃...とっても楽しみな1本に仕上がりました。
背景
2022年春、良好な天候でのスタート。しかし梅雨の長雨、収穫時期の長雨と雨に悩まされる1年となりました。それに加えスピードスプレーヤーや軽トラのマシントラブルが絶えない年となり...。
クラウドファンディングを立ち上げたくさんの方々がご支援くださったこと、ヴィンヤードクルーを開始しお手伝いに来てくださる方が増えたことで予定通りの作業を進めることができました。
無事にこのワインをリリースできますこと感謝申し上げます。
シュール・リー(sur lie)とはなんぞや
白ワインを作る過程をまずお話ししてみます。
10月、キラキラに輝く白ぶどうの収穫
収穫したぶどう達はワイナリーへと運ばれます
*果房から果粒取り外しマシン*に入れていきます。
こちらからは果粒
こちらからは枝の部分。
とザザッと取り分けてくれます。
そしてこちら、中で大きな風船がプ〜っと膨らんで果粒をぎゅーっと押して絞ってくれるマシン。果汁だけが出てきます。
そしてこの果汁をステンレスタンク or 樽に入れるのですが、2022年のシャルドネは全てステンレスタンクでの醸造を行ないました。
ここからがシュール・リー(sur lie)についてのお話。
このカッコいいピカピカのステンレスタンクに移された果汁には酵母を加えるのですが、このワイナリー建物内には天然の酵母が住み着いているので、酵母を加える時、加えずに住み着いている天然の酵母にお任せする時、その時々で様々です。
酵母が果汁の糖分をパクパク食べてアルコール発酵が始まります。発酵が終わったあとは上澄みをほかへ移し、タンクの底の澱を取り除く「澱引き」という作業をおこなうのが通常の作り方なのですが…
シュール・リー(sur lie) →澱の上という意味を持つフランス語
その名の通り、発酵を終えたタイミングでこの澱引き作業は行わず、澱はそのままタンクの底に残しておく。そして一緒に熟成させておく。この造り方のことをシュール・リー(sur lie)というのです。温度管理がとても難しいのが特徴。
酵母(澱)が長い時間ワインに触れていることで、酵母は自己分解をしてアミノ酸や多糖類などに変わり、ワインに香りや旨みや深みを溶け込ませる。というわけなのです。
ありがとう澱たち。
美味しくしてくれてありがとう。
alter CHARDONNAY UNWOODED 2022 の醸造を開始した10月、気温の低い日が続きなかなか発酵が進まず。春先に再び動き出し落ち着いたのは2023年6月の末。無理に力を加えず、葡萄や酵母たちの気の向くまま、自然に身をまかせたことで長いシュール・リーとなり…
誕生したのがこちら *alter CHARDONNAY UNWOODED 2022* 旨みとふくよかさをたずさえボリューミーな味わいに仕上がったのです。
シュール・リー(sur lie)
この製法を知った上で、このワインに溶け込む旨みや深みや豊かな香りを、是非感じて楽しんでみて欲しいです。
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