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【ほぼ週ノーザン】メンブランプレスのオーバーホールvol.11

先週の23日24日とメンブランプレスのオーバーホールをしました。メンブランプレスの風船の張替えをしたのですが、めったにない作業なのでレポートしたいと思います。

メンブランプレスはブドウを搾る機械です。容量は800Lでとても小さくラボ用として販売されているものです。一般的には1000Lから1500Lくらいが日本では標準です。タンクの中に風船があり膨らむことによって圧がかかりブドウを搾ることができます。今回はその風船に穴が数か所空いてしまい圧が上がらない状態となってしまいました。ここ数シーズンはパンク修理キットのようにパッチをあてて修理をしてきたのですが、ハッチがはげたり、どこに穴が開いているかわからない穴があるなど、圧が上がらない状態となってしまったのでオーバーホールとなりました。

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風船に穴が開いてしまったことによって内部に液体が侵入し空気穴をふさいでしまっている状態となっていたので、電磁弁を分解し内部を清掃しました。

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タンク内部の風船を取り外し張替えを行います。

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いままでシードルの醸造もしていたので年間16000本のワインシードルを生産していたため当初の予定より多い生産量となっていたためメンブランプレスの稼働率も2倍程度なっていました。パーツが痛むのも早かったのではないかと思います。だいたい研修に来ていた方やパートの方など、作業に慣れてない方が作業中に金属部分をコツンと風船に当ててしまって穴が開くというのがいつものパターンです。この先、生産量も落として作業に余裕も出て自分での作業となりますので、それほど傷むことはないと思います。よそのワイナリー研修生はほとんど作業させてもらえず、横から見ているだけというのが一般的なのですが、その理由がよくわかりました。
実作業に慣れてない方がやると、壊したり事故の元となりますので、今後うちでも気を付けたいと思います。

このオーバーホールだけで費用30万円ほどかかります。パーツの調達にも3か月ほどかかっています。もっと丁寧に機械をあつかわなければならないと思いました。どの醸造機器も高価で輸入品なので修理となると費用がとても掛かります。外国製の機器って壊れやすく、部品の調達も時間がかかります。手間のかかるハーレーやBMWのバイクを所有している感覚ににてますね。

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