サッカーJ2を観に行った

昨日はサッカーJ2リーグの試合を観に行った。この日のJ2は最終節だったということもあり、本当にいろいろあった。横浜FCが13シーズンぶりのJ1復帰が決まったり、栃木SCが奇跡の逆転残留を果たしたり、柏レイソルが13‐1という記録的大勝をしたり。そんな自動昇格やプレーオフ進出、残留争いもあった中で僕が観に行った試合は味の素スタジアムで行われた東京ヴェルディ‐FC岐阜である。この試合はヴェルディがJ2残留、岐阜がJ3降格と既に来シーズンのカテゴリーが決まっている、いわば消化試合である。ではなぜわざわざこの試合を選んで観に行ったのか。その理由はとてもシンプルで僕が東京ヴェルディのサポーターだからである。

と、言ったもののこれは理由の7割ほどである。もう一つの理由はいわゆる消化試合の空気を肌で感じたかったということである。サッカーに限らず結構スポーツ観戦には行くけれども、消化試合を現地観戦したことがなかった。なので、自分の応援してるチームだしということもあってこの試合を観に行くことにした。

ちなみにこの試合はレギュレーション上だと消化試合であるけれども、ヴェルディにとってはとても大事な試合だった。というのも、ヴェルディは今年でクラブ創設50周年に合わせて「次のステージへ踏み出す」ということで様々なことを行っている。そしてその中の一つとして来年からのエンブレム変更がある。つまりこれまで50年間使い続けたエンブレムで戦う最後の試合なのだ。そういう意味ではヴェルディにとっては絶対に勝ちたい試合だった。

試合は終始ヴェルディがボールを保持して敵陣に押し込み、岐阜が時折カウンターで反撃するという展開。前半38分にヴェルディの小池が先制ゴールを決めると立て続けに点を取り前半は3‐0で終了。後半もヴェルディが攻め続け、小池のハットトリックもあり5‐1でヴェルディが今季最終戦を大勝で締めくくった。

さて、消化試合ってどんな雰囲気になるんだろうと思って行ったわけだけれど、感想としてはいつもの味スタと変わらなかった。正直特別コメントすることのないくらいいつも通りだった。ゴール裏はみんなが懸命に応援しているし、反対側にもアウェイサポがかけつけて、珍しくメイン側に座った結果として空席だらけのバックスタンドが見えてちょっと心にダメージを負ったり(これもいつものことなのが悲しい)。しいて言えば、スポンサーブースがいつもより盛大だったくらいだ。

そんな感じだったのだが、逆にいつも通りですごいなと思ったのが、400人くらい(Twitter情報)のFC岐阜サポーターが応援のためにアウェイまでかけつけたことだ。すでに降格が決定しているにもかかわらずにこの人数なのだから、それだけでもFC岐阜というチームが少なくない人に愛されてるんだと知れて嬉しくなる。また彼らは大敗だったのにもかかわらず最後までブーイングすることなく、試合が終わっても選手に対してFC岐阜コールを送り続けた。彼らのそんな姿勢に対してサポーターとして甘いなんて声もSNSで見かけることがあるけれど、僕はそんな岐阜サポーターが好きだし、その姿勢を保ち続けてほしいって勝手だけど思ってる。選手だって勝ちたいと思って試合してるはずで。それでも上手くいかなくて、何をしても全てが裏目に出て。そんなときこそ選手たちを支えてあげてほしいし、サポーターとはそうあるべきだと思ってる。

今シーズンのJ2はこれで終了(昇格プレーオフはあるけど)したけど来シーズンはどうなるか分からない。ヴェルディは悲願のJ1復帰を果たすかもしれないし、想像なんてしたくないけれどJ3降格なんていう結末を迎える可能性もある。FC岐阜だって1年で戻ってきてほしいとは思うけど、J3だってそんなに簡単じゃないのは短い歴史が物語ってる。全ては始まってみなければ分からないけれど、選手たちが、チームが戦い続ける限り僕は応援し続けるし、みんなも可能な限り応援してあげてほしい。

この試合後には今シーズン限りで引退するヴェルディの田村直也選手の引退セレモニーがあったのだが、その中で「ヴェルディが100周年を迎えるときには85歳、そのときのヴェルディがどうなっているのか楽しみ」ということを言っていた。100周年と言うと気が遠くなるけど、50年後と思えば僕は70代なのでぎりぎり迎えられる気がする。とりあえずはここまで死なないように頑張っていこうと思う。そして、そこまでちゃんとチームが存続し続けられるように微力ながら応援し続けようと思う。あと来年は頑張って長良川に行きたいな。彼らが作り上げるスタジアムの空気を実際に感じてみたい。それにギッフィーのダンスも見たいしね。

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