恐竜に嫉妬するのは、私くらいなものだろう。

自分の中の、優しい気持ちだけを恋人にあげることが出来たら、どんなに楽だろうといつも思う。

いらいらも、もやもやも。
理不尽に八つ当たりしてしまうたび、毎回懲りずに自己嫌悪してしまう。

女性は、月の半分は何かしらの不調を抱えているというけれど。
毎月毎月、メンタルまで引きずられるのは本当に勘弁してほしい。
まぁ、性別に関わらず日々の感情は波があって当然で、誰しも楽しい日があれば、いまいちな日もある。

そんな私の今日は、いまいちな日だ。

「何でも、自分の思い通りになると思うなよ!」

これは、過去に長年付き合っていた男性に言われた台詞。
若かった私は、物凄く傷ついた。
当時、結婚も考えたくらい好きだった相手。
付き合って5年以上が経ち、別れる前、喧嘩が段々増えてきた頃、いきなり投げつけられた言葉がコレだった。

今でも、時々なんでそんな事を彼が言ったのか…自分自身を振り返って考えることがある。
あの人と縁はなかったけれど、そもそも無口だった彼が唯一口にした、攻撃的な言葉だから。

そこまで言わせてしまった事が、当時、物凄くショックだった。

多分私は、男性に対して理想が高い。
彼と別れた後、その事に気づいた。

性別関係なく、好きになった人が好きって感じの考え方なので。
男性と付き合うのならば、頼れる男らしい人がいいって思う。
繊細で可愛らしい部分は、女の子に求めたい。

甘えたいとか頼りたいとか、そういう感情が、対男性の時はスムーズに出やすい気がする。
なんでだろうな、自分の中の「男らしさ」がはっきりしているからなのかな。

きっと私は、自分の中の「こういう風に立ち振る舞って欲しい」を、
知らず知らず彼に求めていたのだと思う。
嫌な言い方をするなら、私が女の子に対して行動するよりも、イケメンであって欲しかったのよね…(以下自主規制)


それを踏まえて。
現彼女は、まぁ本当に、底抜けに優しいひとである。

月のものに振り回されて屑メンタルな私の、八つ当たり極まりない言動も、
へらっと笑って受け止めてくれる。
毎日好き好き言ってくれる。
とっても甘えん坊で寂しがりで、全身で私を愛してくれるひと。

おかげで、彼女が恐竜展に友達と行ってくるって事にすら、
躊躇いなく嫉妬して拗ねるダメっぷりを私は発揮しています。
こんなに素を晒して付き合うのなんて初めてよ。

いや、友達と出掛ける事自体は、全然良いんですよ。
ただ彼女は疲れやすいので、日ごろから休日は体とメンタルが休まるように遠出は極力控えてましてですね。私たち。
それなのに、急に友達と(片道1時間強電車の恐竜展に)行ってくるねーって……ただでさえ感染症やらありますし、翌日くたびれて平日の仕事に影響しなきゃいいけど、もう、って…もやもやが。
私だって貴方と出掛けたいわ!って、ひとしきり拗ねて、当日はお土産を買ってきて貰いました。

付き合って7年目。
良いところも苦手なところも、いい具合に分かってきた関係。
「こうであって欲しい」っていう感情を、相手に持たずにいられるって、本当に有難い。

等身大、ありのままを受け入れて、受け入れて貰える幸せを知ってしまったので、
ほんと、彼女に好きでいて貰えるようにこれからも日々精進していきます。

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