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【映画『怪物』を観て】「あなたもだよ」そんな言葉を突きつけられた気がした

※ネタバレを含みます。まだ観ていないという方はお気をつけください⚠️


家族が平日に、一緒に映画『怪物』を観に行ったようで、家の中でその話で盛り上がっていた。


母も弟も良い良い言うもんで、SNSでもいろんな人が感想を書いているのを観て、私もいきたい気持ちがどんどん高まった。


土曜のお昼。行くなら今日くらいしかない。

お昼寝から目が覚めてお昼をのんびり食べた後は、もうすでに上映1時間前だった。

間に合うか間に合わないか微妙なまま、ほぼすっぴん状態で家を飛び出して、間に合いそうな電車に乗れたのでチケットを取った。

結局乗り換えで間違えた電車に一度乗ってしまうなどし、上映1分前にシアターに入った。
(思ったより最初の広告が長く、私より後に入ってくる人もいた)


本題の映画の感想に入るまでにたくさん文字数を使ってしまった。

なんて書き始めればいいんだろう。
あの映画の感想を、あの気持ちを、言い表せるのはどんな言葉だろう。


難しくて、言葉に詰まる。


シンプルに言うと、“秀逸”だ。と思った。


そして、自分の中に訴えかけてくるものがある。

それは決して、映画の最後に「あなたはどう思いますか?」
と問いかけるのでも、考える余白を残すわけでもない。

それよりも、この映画を観ると最初からまんまと乗せられる。乗せられて、あとから反省する。

だから、「あなたも同じだよ」という重いメッセージがずっしりと最後、自分の中に残る感じがする。


これが私の感じ方だ。

(きっと乗せられない人もいるのかもしれない)


“秀逸”と言いたいのは、何よりもタイトルだ。
『怪物』という名のタイトル。


このタイトルが、先入観の創出となる。


そして映画ポスターのキャッチ。

「怪物だーれだ?」

映画を観る前は、この問いが映画の中のストーリー問題提起だと捉えてしまった。

そういう人、多いんじゃないか。

でもこれは、映画の中の登場人物から怪物を探すものではない。

それに気づいた時、子どもが言うセリフ
「怪物だーれだ?」
の重みが一気に増して、映画の外に出てくる、現実世界に入り込んでくる。


怪物は、いない。
けれど、
怪物は生まれる。

私にとっての怪物はなんだろう。
あなたにとっての怪物はなんだろう。

いや、もはやなにかを怪物と思い始めた瞬間、
気付かぬ間に自分自身が怪物になっているのかも知れない。


そういうの、気をつけろよ

そんなふうに映画から言われてる気がした。


とにかく秀逸だった。


可能であれば、映画館で観ることをおすすめしたい。のめり込まれる。

上映期間中に観にいけて、よかった。


ああ、この映画を観た友人がいれば、語り合いたい。

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