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コネコとシイナさんの、文学の不在 #文学フリマ 東京37出店告知掌編 #コネコビト

文学フリマというのは、聞いたことはある。なんでも、いろいろなひとが自分が文学であると信じた何かを作り上げて、紙とかに印刷して、冊子とかにして、売ったり配ったりしているらしい。
行ったことはないけれど、楽しそうだな、とシイナさんは常々思っていました。  
卒業した大学の文芸サークル(ただし所属したことは無い)も出ているみたいだし、知り合いの知り合いのウェブライターも出ているらしい。
しぞーかのソエジマさんとか、家にコネコビトが居着いている関係で知り合った人も、何人かいるのは知っている。噂を聞くと楽しそう。たぶん、文学のお祭りなんだと思う。  

シイナさんも本は好きで、高じて本屋さんで働いているくらいではあるけれど、自分が好きなものが果たしてブンガクなのかと問われると、正直言って自信はない。

好きなものは、本。または文字。心に無音で語りかけてくれる物語。片手で持ち運べる友達。繰り返し訪れることのできる王国。  

そんな自分が、「これがブンガクですよ!どうぞ読んでください。あなたにはこのブンガクがわかりますか?」なんて言われたら、その差し出された冊子(またはそれ以外の形状の何か)をきちんと受け止められる気は全然しない。押し入れで岩波文庫の目録でも読んでいた方がいいとさえ思う。  

「シイナさん、来年の冬から 文学フリマはビックサイト開催らしいですにゃー!」
と、コネコ。
「流通センター開催はあと二回だから是非行くにゃ。今ならおうちから都バスを乗り継いでいけますにゃ」
「でもねえ」
「誰もブンガクなんて分かりませんにゃ。みんな、分かったフリして来てるだけなのにゃ」  

「コーヒーもブンガク、カレーもブンガク、ぬいぐるみも、コネコビトも、うろろんも、あそこにいけばみんなブンガクになれるのにゃ。そういうことにゃ」
「まあ、行けたら行こうかな」
今のところ、シイナさんが11/11の 文学フリマ東京に参加するかどうかは、確率的には半々です。  

そんなコネコビトとシイナさんのお話は、文学フリマ東京37Q-01【タヌキリス舎】で頒布予定。ぜひお立ち寄りくださいにゃ。

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