自己啓発本嫌いが1か月で3冊読んだ話
はじめまして。小中学校がヒマすぎてずっと本を読んでいた人間です。
登下校中にも歩きながら読むくらいでした。(田舎でしたから、幸い轢かれることはありませんでした。)
大学生になってからは専門書を読むことがほとんどになりましたが、ふらっと本屋に寄ったときには小説をいくつかジャケ買いする、そんな生活です。
さて先日、inteeというスキルアップ型就活支援サービスのSelf leadershipゼミなるものに参加したところ、ゼミの課題は読書だと知らされます。
ごはん中に成分表示を読んじゃうタイプの活字好きは、
お、得意分野すぎる!!!!
と思いました。
どんとこい!課題図書は何だろう?
……自己啓発本。
成分表示すら読んでる私が読んだことのないジャンルでした。なぜなら……
自己啓発本、苦手なんです。
まず、私が個人的に他人の生き方とかに興味無いという理由があります。
それと、読んでも意味無いように思うからです。
ああいうのって読んだら おお~!ってなるんだと思いますが、その後って?
たぶん、
おお~!
…
…
これで終わりませんか?大抵
自己啓発本から何かを得て、その学びを活かせてる人ってどのくらいいるんでしょう。
自己啓発本が嫌いなんではなくて、自己啓発本を読む「だけ」で成長した気になる人に意味の無さを感じるのかも知れない。
しかし、inteeのゼミ課題は読むだけでは終わらないようです。
読んで、自己内省して、本の内容と学んだことを他者にプレゼン。そして個人目標を立てて、実際に行動に移す。
そこまでがセットでした。
つまり、読んでおおー!となってそのまま終わっちゃうということは少なくとも、無さそうです。
人生初の自己啓発本、読んでみることにしました。
書籍はダンゼン紙派の私、さっそく本屋さんに立ち寄って、みつけました。
1冊目の課題図書
「採用基準」
アマゾンの概要紹介に「マッキンゼー」という文字が5回も出てくる強すぎビジネス書です。
真っ白なカバーにシンプルな黒ゴシック文字が、いかにもな感じだ~。
なんであろうと読書は好きなので、新しい本を買ったら結局ワクワクしちゃうものです。さっそく40ページくらい読み進めると……
あれ?
面白いかも(笑)
結局2日で読み終えました。
マッキンゼーが採用したいのはリーダーシップをもった人材で、リーダーとは「チームの成果達成のために必要な行動をおこす人」。日常的にリーダーシップを発揮し、課題解決の経験を積んでいくと、リーダーとしての向上心が生まれ、最終的には世間の評価に左右されずに自分が進みたい道を追求できるようになる。
そんなお話でした。
私が特に感銘を受けたのは、チームのメンバー全員がリーダーであるという内容。えっ!リーダーって、リーダーという役職についている人のことを指すのではないの?? 違いました。リーダーとは成果目標を達成するために組織を率いる人のことであり、メンバー全員がそういった動きをすることで成果が最大化するのです。
そういえば私も、長期インターンでチームを組んでマーケティング戦略立案に携わっていたとき、チームとして決定が下せないせいでプロジェクトが前に進まなくなってしまった時がありました。
そのとき私はリーダーという役職ではなかったけど、この状況は良くないと思い、まずは一旦決断して前に進もう!と勇気を出してチームに提案しました。
そしたらそこからどんどん議論が進んだんですよね……。あれは、私がちゃんとリーダーシップを発揮できていた出来事だったのかもしれない。うーん、「メンバー全員がリーダー」、たしかにその通りだなあ。
すっかり納得して後日。研究室で先輩と教授が眉間にしわを寄せていました。
研究室のデイリーワークに関して、当番を決めているのに誰も守っていない!!やばすぎる
教授と先輩が意見を出し合っていて、既にコトが落ち着きそうになっていましたが……
私には別の案がありました。
もっとこうしたらいいのに……でももう決まりそうになってるしな、いっか……黙って終わらせようとしたとき、「採用基準」の内容が浮かんできました。
「よりよいと思う方法があれば、すぐに声にすること」
はっとした私は、勇気を出して自分の考えを提案してみました。
結果、私の案が賛成を集め、教授と先輩の意見と組み合わせてその場で考えられるおそらく最善の策となりました。
おお……。リーダーシップってこれかもしれない!!
本を読んで、自分の言葉でまとめて、実生活で生かすことができました。
なんだかいいスタートを切れた気がしました。
そうこうしているうちに2冊目の課題図書がでました。
おおお(笑)
1冊目を読んで、自己啓発本もイケるんじゃない!?と思い始めた私でしたが、「成長」「マインドセット」という意識高ワードのみで構成されたタイトルに軽くめまいを覚えました。
でもやっぱり食わず嫌いはよくないよねと、これもなんだかんだサクサクっと読んでしまいました。
この本、今後の私に結構大きな影響を与えることとなります。
自己成長を実現するためには「成長を阻害・促進する要因」を知る必要がある。成長を阻害するのは悩んで立ち止まること、成長を促進するのは自分の軸を持つこと、というような内容でした。
特に気になったのは「関心の輪と影響の輪」のお話。自分の力ではどうにもならないような関心事で頭をいっぱいにせずに、自分の力を影響させて変えられる物事に集中して行動しようというものです。
私、親友が余命宣告されたときがあって、当時悲しくて悲しくて何も手に付かなくなっちゃいました。けれど病気という、私が頭を悩ませたところで治るわけもないことについて考え続けるんじゃなく、残りの人生親友とともにどんな時間を過ごすかという、自分ができることについて考えるべきだと気づいてからは、親友とは変わらず楽しくやっています。
そんなことを思い出したので、この本を読んでの個人目標は「悩んでいると感じたとき、その悩みを自分で解決できるかできないかを分類する」にしました。
私の生活のほとんどは研究ですので、これもまた研究室でのお話になりますが、さっそくこの目標が私の行動に影響を与えることとなります。
私の研究室のゼミでは、自分で論文を選んで、その内容をプレゼンするのですが、その日のプレゼンはダメダメでした。選んだ論文が、ちょいちょい変な実験をしてたり、解釈が不自然だったり、良くない論文だったんです。
でも質が低いということを全然見抜けず、結局自分でも納得しないまま微妙なプレゼンをして、案の定教授に突っ込まれました。
やっぱり私はポンコツなんだ……とネガティブモードに入りかけたのですが、そのときふと、関心の輪と影響の輪のことを思い出しました。
「悩んでいると感じたとき、その悩みは自分で解決できるか、できないか?」
論文のおかしい点が見抜けず質の低いプレゼンをしてしまう、というのは実は前々からの悩みだったんです。
これ、解決できないかな?とちょっと考えてみましたが、すぐ結論が出ました。
読んだ論文の本数が少なすぎるから、単純に練習が足りてないだけ。もっと読むべき。
こんなにすぐ解決策が出てくるなんて、私は心のどこかでわかっていたのだと思います。なのに向き合って来なかったんですね。
私がダメ人間だから上手くいかないんだ……と思考停止してれば、改善する努力をしなくていいのである意味ラクでしょうから、そっちに逃げていたのかもしれない。そんな自分に気が付きました。
これをきっかけに、ちょっとした失敗があればすぐに解決策を探る思考ができるようになって、ぐるぐる自己否定し続けたりしないようになりました。
ネガティブがちな自分にとっては、結構大きな変化です。
失敗に対する考え方は課題図書3冊目、
「不格好経営」
においても学ぶことになります。
今となっては言わずと知れた大企業、DeNAを創業した南場智子さんが会社を大きくしていくお話です。
いくら南場さんでも会社の創業・経営というのはそう簡単にいかず、南場さんはありとあらゆるトラブルや困難を経験します。ただ、そのたびに南場さんはその時を起点にベストを尽くそうとするんです。
起こってしまったことは取り消せないからこそ、その後にどう行動するかが重要。そして、失敗をただ失敗で終わらせてしまえば次につながらない。必ず何かプラスアルファの拾い物をして、失敗を意味のあるものにすると南場さんは言います。
失敗したら、解決のために何ができるか、そして未来につなげるために何ができるか。それを考えていたら、ネガティブになったり自己嫌悪に陥ったりしてる暇って全然ないんですよね。あー自分って何してたんだろ。
そんなこんなで、思っていたよりあっという間に、1か月ちょっとのSelf leadershipゼミが終わりました。
3冊の本から、
リーダシップについて学んだことで、何らかの行動を起こすことに対するハードルが低くなり
成長について学んだことで、悩んだ時に解決策を見出せるようになり
失敗について学んだことで、苦境に陥ってもネガティブになりづらくなりました。
たくさんいろんなことに挑戦して、すぐに次につなげることができる、いい循環を自分の中に作ることができたんじゃないかと思います。
……これ、自己啓発本が苦手だって話でしたっけ。
私の本棚には、先日届いた「ストレングスファインダー2.0」「メモの魔力」が収められています。どちらもゼミでできた仲間におすすめしてもらいました。
これからの自分に期待です。
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