藤まつり

さらさらと
春の風に揺れる
藤の花

薄紫色のトンネル
同じ色のソフトクリームを片手に
上品な甘い香りを
体の中にも外にも
めいっぱい感じなら
ゆっくり流れる時間を楽しむ。

訪れた人たちは
やわらかな笑顔で
通り過ぎていく。

蓮華寺池公園の
「藤まつり」
夢かと疑うほどに
美しかった。

花にとって
咲くことは自然なことだけど
あまりに美しいから
人は特別だと思うのだろう。

すごい自分になれなくても
人に評価されるような
大きな夢や希望が
なかったとしても

私はここにいる
この自分のままで
そのままで素敵なんだと
そう思いたい。

もっとシンプルに
自然体で生きることが
私の幸せなんだと思うから。

なにかにならなくてはいけないと
必死になって頑張ったり
いろんなことに挑戦して
ずいぶん遠回りしてきたけど

大切なことはいつだって
自分の中にあって
静かに見守ってくれていたんだ、と思う。

誰かの役に立ちたくて
このままではダメだと
自分を否定して・・・

でも自分を犠牲にしていては
誰の役にも立てないんだと
気付いた今は
まっすぐに前を向いて
歩いていける。

もう大丈夫。