グレショー「いるかボーイズ」が大好きな話

みなさんはイルカショーって好きですか?

私はめちゃくちゃ好きです。数か月前修学旅行で行ったアドベンチャーワールドのイルカショーを観て一人泣きそうになり、隣に座っていた友達に冷ややかな目で見られました。

今回のnoteではそんな人々を楽しませてくれるイルカショーの裏側のお話である「いるかボーイズ」について。個人的に大好きなところを紹介していきます。

■いるかボーイズとは?

いるかボーイズとは、私の大好きなグループであるAぇ! group(関西ジャニーズJr.)の冠番組「THE GREATEST SHOW-NEN」で放送された作品です。

好きなポイントを三つにまとめて紹介します。

①幡多弁の掛け合いが好き!

これぞ演劇の良さですよね。幡多弁という未知の方言を話す彼ら。彼らが演じているのは幡多弁を話す人物なのだから自然でないといけないし、失敗は許されない。しかも彼らは関西弁のネイティブ。この作品はまず、一回の公演でいかに自然に関西弁を使ってきた彼らが幡多弁を話せるかなんですよ。幡多弁の掛け合いによってそこは田舎の水族館になるし、人々のあたたかさやいろんなことをもたらしてくれるんですよね。このほかの表現方法だったら良さが出ない感じ大好きです。

②見た後いつもほっこりしている

見たあとね、ていうか見ている時ずっとほっこりしてます。いるかボーイズを見るときって。最初のほうから末規でほっこりして派谷さんにはらはらしながらも新人の佐野くんを見て微笑ましくて。結局仲ええんやん。で終わる。ほかの作品って割と考えさせられるようなテーマが割と多くて。この間の「大暴力」なんて終始良い気持ち悪さがあったし、「HAPPYENDie」はTwitterが考察であふれかえってました。私は考察が出来る人間ではないからいつもTwitterで見て「ああ、こんなことなってたんや」って思っていました。もちろん大暴力のときはnoteで考察読みまくって脚本のかたすご。ってなりました。でもいるかボーイズが中身が薄いわけではなくて。舞台というものは基本的には一回しか見ないわけです。その中で足を運んだ人がほっこり出来たら最高ですよ。ね?全然ない休みの日。わざわざ小劇場に足を運び、自分にまったく関係ない方言の会話を聞いて。そしたらほっこりしてるんですよ。なにこれ最高じゃん。

③日常に少しの非日常がある。

これは私が考えるどのような作品が人々が見たいと思わせるのかの答えのような感じです。わざわざ演劇を見に行ってド日常をみたいわけでもないし、だからといってぶっ飛んだファンタジーをね、見よう!とするのはちょっと勇気がいる。(原作があれば割といける)
このいるかボーイズは登場人物に非日常の要素があってその人たちが場をかき乱すことによって作品が成立しているんですね。

例えば、福本くんリチャードさんは日常の方々です。現実によくいるタイプの営業マンと水族館の中間管理職。彼らが日常になることで私たち観客は彼らと気持ちを共有できたり、ストーリーの流れを理解できます。そしてこの二人がいることによってなにがいいって。彼らは登場人物同士の関係性があるわけだから、非日常の人の性格を彼らのフィルターを通して説明ができるところ。例をあげると、非日常である新人の佐野くんとの関わり方を福本くんは登場人物の中で唯一知っています。また、佐野くんはストーリー中も私たちと同じ気持ちを抱いているので、それに関する答えを福本くんかリチャードさんが教えてくれます。

そしてほかの登場人物の5人は非日常の人々です。みんな職業とかはほかの人と変わらないけど一つだけ非日常があるんです。末澤さんはいるかボーイズな割にいるかアレルギー。普段はセイウチなどの海獣担当です。小島さんは自分の気持ちは抑えられないタイプで正門さんが心を開いている存在です。そして本当に抑えられなくなったときはなめろうを作りまくります。いや、初見はびっくりしました。次ステージ立ったらTシャツ血だらけだもん。そして佐野くんは新しく水槽を売る会社に勤めてきた福本くんの部下です。彼はね本当に「the今どきの若い子」。セリフの一つ一つに小文字の母音がついてるの?ってくらい余韻がある喋り方をします。ここまでだとあんまりインパクトは少ないけれど、彼の面白いところは観客であり観客ではないところなんです。いるかボーイズに観客と同じタイミングで佐野くんは初対面なので観客が彼らに驚くときは佐野くんも驚く。そこに上司である福本くんが説明して観客と佐野くんは納得していく。いるかボーイズの冒頭はそのようなことの連続です。だけど観客は佐野くんの行動に心のなかで突っ込むのです。だから佐野くんは観客と同じ状態でステージに立ち、途中からいるかボーイズと同じ立場に立っていることで観客も佐野くんと世界に入りそのままいつのまにか観客としているかボーイズのドタバタ劇を観ているわけです。正門さんはキーパーソンであって、いるかの声が聞こえてしまうのです。その正門さんに対する存在であり、基本的に観客が敵とみなすのが派谷さん。

具体例がめちゃくちゃ長くなってしまいましたが、このようにいるかボーイズは日常に少しのエッセンスを加えることでおもしろいストーリーが生まれているわけです。

またいるかボーイズのおもしろいところは演者が作っていく比較的自由な作品ということです。2、3回目くらいの稽古シーンで脚本家の方からキャラクター像を作ってきてほしいという課題を出されていました。劇団「ばぶれるりぐる」側の目的は方言バタバタコメディーを作る事。脚本で非日常のところはもう骨組みであるので演者に日常を足させ、それを演じることによりもっとリアルないるかボーイズができます。

あとは、これはジャニオタとしての意見ですが、いるかボーイズは登場人物の関係性がメンバーのことを分かっているオタクにはとにかくエモい。

例えば正門さんが心を開いている相手である小島さん→グループ結成前ずっとシンメだったもんビバ
福本くんとリチャードさんは同期である→グループのシンメチャイパー
佐野くんと福本くんの部下と上司の関係→さのちぇ

などなど。最初のシーンも末規でいいです。

ということで今回は個人的に大好きなグレショーの作品「いるかボーイズ」についてnoteを書いていきました。

他にも大好きな作品がいっぱいあるので考察とまではいきませんが個人の感想、好きポイントを書いていきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました!

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