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人生で初めて「明るい」って言われた

 プロにヘアメイクをしてもらうような、ちゃんとした撮影があった。こんなのは成人式の前撮り以来で、すごく新鮮だったし楽しかった!体のラインが出る服だから綺麗なポージングをする必要があって、いろいろ指示してもらいながら「芸能人みたい!」と思ってめちゃめちゃ楽しかった。

 最後に写真を2枚選ぶんだけど、撮影を担当してくれた方が「お話ししてみて明るい印象がありますので、それがより表れているのはこちらです」と言ってくれた。衝撃だった。明るいなんて言われたのは初めてだったから。

 特に明るくしようと思って臨んだわけではなくて、「緊張しないように」「言葉を飲み込まないように」「お礼はしっかり」を意識しただけだった。ただそれだけで「明るい」になるのなら、私は「根が明るい」ということなのでは……?

 長らく「素の自分を出すと嫌われる」と思っていた。余計なことを言わないようにしていた。
 でも、親しみのあるコミュニケーションって基本「余計なこと」を言うことから始まるのだと思う。それは「デリカシーがない」という意味ではなくて、「別に言わなくても支障がないこと」をあえて言うことで、その「あえて」に人は好意を見出すのだと思う。

 例えば、相手が上着を脱ぐ際に「今日、寝坊しちゃって走ってきたんで暑いんですよ〜」とか言ってくれたら、ちょっと親しくなれた感じがして嬉しい。
 別に言わなくてもいい。でも言ってくれた。その点に歩み寄りを感じる。

「根暗日本代表」みたいな顔をして生きてきたから、明るいと言われたことが嬉しくてたまらない。今日はパーティーだ!と思ったけど、明後日の脱毛が終わるまでは食事制限。パン屋の誘惑に勝ってまっすぐ帰ってきたから偉かった。あともうちょっとだ!


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