見出し画像

「子どもは可愛い。可愛いから欲しい」って、ショッピングじゃないんだから

 今まで生きてきて「子どもが欲しい」と思ったことがない。「欲しくないもののためにそこまで頑張れない」という理由で、子どもを作ることを希望していない。

 でも、子どもが欲しい人の気持ちは理解したいと思っている。だから婚活で出会う人々に聞いてみるんだけど、「自然と」「もう34歳だし」「本能」と返ってくる。正直、よく分からない。もう少し言語化してほしい。

 本能という括りで考えれば、食欲も本能である。「エネルギーが足りていないから食べたい」という、不足から欲求が生まれる形。つまり、「今の人生に子どもという要素が足りていない」と思っているから「欲しい」と感じるのだろうか。

 

「子供は欲しい。やっぱり子どもって可愛いしさ」

 女友達から何度かそういう発言を聞いたことがある。私はこれがよく分からない。「可愛いから欲しい」って、そんな服を買うみたいなテンションで子どもを望んでいいのか?

 おそらく、それが全てではなくて「可愛い」の一言の中にいろいろな思いが込められているのだろうとは思う。ただ、そこまではっきり言語化されたことがないので分からない。

 自分の遺伝子をこの世に残したいと思ったことがない。どういう感覚なんだろう。私は昔から絵を描いたり文章を書いたりしているので、私が死んでも作品たちが残る。自分の生きた証を残すことにはもう成功している。だから子どもに興味がないのかもしれない。

 パートナーを心から愛していれば、「この人の遺伝子を残したい」と思うようになるのだろうか。私は誰かを心から好きになったり、愛したりしたことがないのでよく分からない。むしろ、私はそこまで人を深く愛することができるのだろうか?と疑問に思っている節もある。もちろん、子どもを持たない選択をした夫婦が深く愛し合っていないと言いたいわけではなくて。(子どもがいるけど愛し合っていない夫婦もざらにいるしね。)

「子どもを希望していますか?」の回答としては、「そこまで強い希望があるわけではありませんが、この人の子どもが欲しいと思う人に出会えたらいいなと思っています」が今のところ最適解なのかもしれない。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?