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海に行こう!行った

 海に行ってきた。近所の(7〜8km先の)。
 母親に連れてって貰った。素敵な真っ白の、なんもないワンピースを着て、海に行った。

 向かっている間、母親と自殺未遂しがちなワタシの親友の話とかをした。雑草だらけの静かな港町を、そんな暗い話をしながら母親は、愉快そうにハンドルを切る。クリープハイプと松田聖子を繰り返しながら母親は、「結局なにもかも諦められるようになれるよ」と言った。嫌な気持ちになったし、だけど少し楽になった気がした。嫌だったけど、別に嫌いな内容ではなかった。母親も万年陰キャ(思慮深い笑)だから、すごく馴染む。
 ただ、着いてから話して欲しかったな。

 いつもは怒られるけど、今日は放任されてたからサンダルを脱いでやった。
 脱いだら脱いだで、脱いだな〜という感触。足をうぼめて、ゆっくり海岸を歩いたりした。
 たまに足からごそっと、体が波に連れていかれそうになった。初めて足に波が触れた時、すごくドキッとした。でも、ドキッとする時の心臓が跳ねる感触はなくて、ドキっていうドキッとがすごく心地よかった。
 足はもちろん汚れた。怒られた


 できれば8月の夕方の海を見たかった。友達と。でも夏休み、海に誰かと行く気力だけは湧かなくて、ずっと海に引きづられていた。それが今日全部解消されたんだもん。海ってすごいよ。
 母と、母なる海へ。9月の海、台風が来るかも分からないみたいな顔されたけど、湾の波は明らかに尖っていた。
 またいつか、全く違う時間に、全く違う季節に、全く違う体温の時に来たいな、なんちって。


夏、終わるプレイリストちゃん

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