かんすいってなに?①

初めて記事を書きます。中沢製麺の中澤です!

麺についてのいろいろを書いていこうと思っています。あくまで私の調べた範囲の知識なので間違い等あればご指摘ください。

第一回目は「かんすいは身体に悪いのか」です。

一時期は「かんすい=悪」というイメージで取り扱われていたこともあったのでとりあげてみたいと思います。

◎かんすいってなに?

かんすいというのはアルカリ性粉末の食品添加物です。主に「炭酸カリウム」と「炭酸ナトリウム」が主成分です。麺のこね水にかんすいを溶かして小麦粉と捏ねることで中華麺ができます。ラーメンの麺が「生中華麵」、焼きそばの麺は「蒸し中華麺」か「ゆで中華麺」が多く、ラーメンも焼きそばの麺もかんすいが入っています。

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ちなみに「公正競争規約」という法律のようなものがあり、かんすいを入れないと中華麺とは名乗れません。https://www.jfftc.org/rule_kiyaku/pdf_kiyaku_hyouji/019.pdf

◎なんのためにかんすいを入れるの?

主な理由はかんすいを入れることで麺生地のpHがアルカリ性に寄り、中華麺独特のプリプリした食感になり美味しいからです。また、pHがアルカリに寄ることで冷蔵庫が無い時代でも細菌が増加しにくく日持ちがした、というのも理由のひとつかもしれません。

◎かんすいはなぜ身体に悪いという話が出たのか?

では今回の主題のかんすいはなぜ身体に悪いという話が出たのか。主に身体に悪い理由とされるのは「胃腸に悪い」「お腹を壊す」という話です。

これは第二次世界大戦後からしばらくの間、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムというかんすいの主成分ではなくて、同じアルカリ性で劇物の水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)をかんすいとして販売していた業者がいたのが原因のようです。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/水酸化ナトリウム

当時は食品添加物の規定がしっかりしておらず、時代が時代だったのでそういった悪徳業者がいたようです。うちの先代社長が若い頃にも「普通のかんすいよりも激安のものをかんすいとしてセールスしてくる会社があった」と聞いたことがあります。苛性ソーダは劇物なので、当たり前ですが食べるとお腹を壊します。そこからかんすい=身体に悪い、というイメージが広まっていったようです。

現代ではかんすいは食品添加物として認められているものしか流通していません。

もちろん身体にも無害です。下の写真のようにしっかりした工程で作られたものにはかんすいの認定証まで丁寧についています。

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今回はここまでとして次回は主にかんすいの使い方について書いていこうかと思います。ありがとうございます。

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