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オーションってなんなん??

久しぶりの更新です。
今回はオーションってなんなん??っていう話について書いてみたいと思います。

オーションというのは製粉会社最大手 日清製粉株式会社の販売する小麦粉のマーク(銘柄)の一つです。

オーションというとラーメンマニアの間だと「二郎系ラーメンの麺で使う小麦粉」としてご存じの方もいるかと思います。オーションはアマゾンでも売ってますね。

その他にもつけめん専門店の麺などにも使われることが多いですかね。
その理由としては3つあるかと思います。

①価格が安い ②小麦の味が強い ③外側のタンパク値が高い部分なのでしっかりした食感。
この3点です。

オーションというのは昔で言う2等粉、簡単に言えばボロな小麦の外側に近い部分を粉にしたものです。小麦は真ん中に近いほど色が綺麗で外側にいくほどタンパク値と灰分が上がり色が黒くくすんでいきます。皮に近い部分なので小麦の味も強いです。(あまりに皮に近いのでふすまという本来小麦粉にしない部分の味もします。臭いと感じる方もいる部分です。)
昔は中華麺は黄色い綺麗な色が好まれたので2等粉を使うことはありませんでした。
そのためオーションは麺で言うと日本蕎麦のつなぎ粉として使われることが多かったのです。十割蕎麦などもありますが、基本的には蕎麦粉は水でこねてもほとんど生地としてつながる成分がないので麺になりません。小麦粉を混ぜて麺にします。蕎麦粉は色が黒いのでオーションのような安い、色が黒くなってしまう小麦粉と混ぜても見た目に影響が少なく、そばのつなぎ粉として最適でした。特にゆでそばや田舎蕎麦など黒くてしっかりした食感を求められる蕎麦に向いています。

オーションがだんだんと中華麺で使われるようになってきたのは、2000年前後のラーメンブームを経て、二郎インスパイア系ラーメン店が全国に増えたこと。(ラーメン二郎がオーションを使っているという噂が有名だった) 
そして、無料で特盛までサービスのようなつけ麺店が増えて、安くて小麦粉の味がしっかりする小麦粉が求められたからです。ラーメンブームの中で美味しければ色がくすんだ黒い麺もお客さんに受け入れられるようになり、使用に拍車がかかります。

しかし、オーションは安くて小麦の味が強くて万能のようですが、ここ最近は問題が起きます。
小麦の外側でオーションを作っているとすると小麦の内側はどうするの?という話が出てきます。外側の、色が綺麗でない需要の少ないところだから安かったのに、外側ばかり需要が増えたら内側が余ってしまいます。そのため、最近はオーションも仕入れられなかったり、高くなってしまっているようです。

ちなみに、他の小麦粉メーカーにもオーションクラスと言われている小麦粉はあります。ニップンだと紫ぼたんなどでしょうか。やはり全く同じではないとは思います。

余談ですが、3等粉というのもあるそうですが、それは家畜用だそうです。

以上がオーションの説明でした。ある意味 数奇な運命をたどってきた小麦粉銘柄かもしれません。

中沢製麺ではオーションを使った麺をいくつか作っています。ぜひ食べてみて下さいね☺️


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