第12話 マスコミを使って世論操作する検察。
第10話で、推定無罪は建前で、事実上被告に無罪立証を強制しておきながら、証拠を出さない卑怯な検察の話をしたが、
卑怯といえば、検察のマスコミによる世論操作も卑怯中の卑怯だ。
よく、事件報道で、操作当局しか知りえない情報が報道されることがある。ゴーン氏逮捕の際は、逮捕現場になぜか、新聞記者がいた。
あきらかに検察によるリークである。捜査情報の外部への漏洩は犯罪である。こんなことが大っぴらに行われているのである。
検察は、マスコミに捜査情報をすこしずつリークし、報道してもらう。そこには起訴案件とはまったく関係ない情報も含まれ、被告はこんな悪い奴だという印象を世間に与え、間接的に裁判官に有罪圧力をかけ、そして有罪判決を得る。
マスコミからすると、事件報道で、一儲けしようと、捜査当局から血眼になって情報を得ようとする。特に、自分の社だけに教えてくれる情報はのどから手が出るほど欲しい。
そんな、検察とマスコミのズブズブの関係の象徴が、黒川検事長と記者との賭けマージョン事件である。
事件が起きれば、検察とマスコミは完全に一体だ。あるベテラン記者はこういった。
「事件報道とは、検察とマスコミの共同作業である」
マスコミのどこに権力のチェック機能があるというのだ。
私は、検察は、被告が本当に悪い奴なら、何もこんな違法行為までして裁かなくても、正々堂々と裁けばいいじゃないかと思う。
こんな日本の司法のどこに正当性があるというのだ。
これなら、ゴーン氏の逃亡も正当化できよう。どっちもどっちだ。
北朝鮮の当局に捕まったものが、命さながら逃げてきた。
そんな日本人に、「北朝鮮の法律を守らないのは良くないから、北朝鮮に帰れ」と言えるか。
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