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第23話 もはや外圧に期待するしかないのか。日本の司法改革。

日本国内からの動機による司法改革が無理なら、もはや外圧に期待するしかないのか。日本は昔から外圧しか変われないと言われてきた。黒船にGHQ。

日産事件でゴーン氏が逮捕されたとき、日本の司法改革を望む一部のグループは実は少し期待したのである。

ゴーン氏のような世界的に有名な人物が、日本で逮捕された。なかなか認められない保釈。長期に渡る拘留。密室で、弁護士もつけられない取り調べ。これら日本の司法の「不都合な真実」が世界にばれ、日本への批判が集中することにより、日本の司法改革が進むのではないかという期待。

実際、これらの批判は海外のマスコミや一部外国政府から起きた。それに対し、日本の右派、左派を問わず少し感情的な反論があった。

それらは、2つのタイプに分かれる。
開き直り型 日本の司法は日本独自のものであり、問題はない、悪いのゴーンである。
問題分別型 日本の司法に問題があることは認めるが、それとゴーンの悪事とは別である。

開き直り型は論外であるが、問題分別型も結局は日本の司法の問題をその後、追及したわけではないので、同じようなものである。

しかし、外国からのこれら批判をもう少し冷静に受け止める必要がある。
良く批判の内容を読むべきだ。

まず、これら批判は何もゴーン氏を擁護しているわけではない。
それに、批判というより、驚きというのが本当のところではないのか。
日本は西側先進国で、我々と同じ民主主義の国だ。中国や北朝鮮とは違う。それが未だこんな中世のような司法をしていたのか。これは批判というより素直な感想だろう。

一番大事なことは、これら批判が、日本のためになるかどうかということだ。たとえ、耳に痛い言葉でも、それが日本人のためになるなら、素直に耳を傾けるべきではないのか。

昔の日本は確かに外圧には弱かった。しかし、最近の日本は外圧でもまったく動じなくなった。

日本政府の反論が実に面白い。
「日本の司法は法にのっとり適切に運用されており問題はない」

その法が、問題なのだか。。。

しかし、このフレーズ、どこかでよく聞くフレーズである。

そう、中国政府がウイグルや香港などの人権問題による批判に対して、よく使うフレーズである。

いつから、日本は共産主義国家になったのか。

この日産事件は、いかに日本の評論家の人権に対する認識が世界からずれているかをあぶりだした。

日本の取り調べが正当であることを立証するため、取り調べの録画を公開するべきだ。という意見が評論家などから出た。

しかし、そんなことをしたら逆効果である。弁護士もつけられず、ゴーン氏ただ一人が検察からの尋問を受けている。その絵だけでも十分、世界の常識からはずれているのである。

ホリエモンが、海外逃亡したゴーン氏とレバノンで会談した内容がYoutubeにアップされている。

ホリエモンはゴーン氏に、海外から日本の司法を批判してほしかったようだが、あっさり、正論で返されてしまった。

「私は外国人だ。日本人が変えない限り、何も変わらない」

情けない。自分が日本人であることをこれほど恥に感じたことはない。






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