銃・病原菌・鉄
なんで、スペイン人のピサロは圧倒的に少ない人数でインカ帝国を征服できたんだろう。
それはスペイン人が、銃と鉄、そして何よりアメリカ大陸にはない病原菌とそれに対する耐性を持っていたからですよ。
じゃあ、なんで、スペイン人はそれを持っていたの?銃と、鉄を発明できたの?病気に対する耐性を持っていたの?
ヨーロッパ人はインカ帝国の人より、人種的に勤勉だったり病気に強かったり、発明できる人が生まれやすかったり、頭が良かったり…したのかな…。
いいえ、そんなことはありません。人間としてのスペックは、あまり問題ではありません。
人間は、与えられた環境の中で、トライアンドエラーを繰り返し、常に最良の行動をします。問題は、その環境によって“最良の行動”が変わってくるという事なんです。
それでは今からそれを説明していきましょう。
人の移動
人類が、アフリカで誕生してから、どのようにしてすべての大陸に広がって行ったのか。
ユーラシア大陸中央部では比較的早い段階で人類の分布が広がっていますが、
北アメリカへの分布や、
寒い地方への分布、
また、オーストラリア、
さらにその先のポリネシアへの分布には時間がかかっています。
それはなんでなんですか?
『人の移動や技術の伝播は水平方向は早いが、縦方向には遅い』んですね。
・水平方向の移動、つまり東西に移動する場合には、気候の変化、昼夜の時間の変化はあまりありませんが、
・南北に移動する際にはその気候の変化、昼夜の変化に対応しなければなりません。
人間の淘汰によって身体が厚さ寒さに耐えられるように変化するのを待つか、
服、が発明されるのを待つんですね。
また、オーストラリア、オセアニアへの移動ですが、こちらは船が発明されるのを待たなければいけません。
あとこれは少し例外なのですが、北アメリカへの移動。
これには氷河期のベーリング海峡がつながっている時だけしか渡れないので、タイミングのお話です。
これは後で、動物の家畜化の話にもかかわってくることなのですが。
充分に狩の技術が進化した人間が、それまで独立した生態系をもっていたオーストラリア、アメリカに渡ることによって、
大きな動物は狩りつくされてしまうんですね。(諸説ありますが)
一方、ユーラシア、アフリカでは、700万年前からゆっくりと
人類と
主に“疑り深くて人間を恐れる”個体が淘汰の末生き残り、家畜に向く動物種が残った、という経緯があります。
早くから人類が定住したユーラシアは、時間的ボーナスがあったということです。
トライアンドエラーの品種改良や、発明、発見などは、
それにどれだけの時間がかけられるかということが重要になってきます。
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狩猟採集生活から農耕へ
狩猟採集生活は一日中食料を集め、また、選択の連続である生活であったので、
農耕で定住できる生活が選べるのなら、そちらを選んだと思われます。
現に、狩猟採集生活者の集落でも、栽培のようなことをしていたと思われる集落はたくさんあります。
狩猟採集生活者は獲物を狩に行こうか、ドングリを集めようか、そのような選択を毎日するわけなのですが、
その中に(もしかしたら1年後、この種を植えてみたらここらへんに同じ植物がなるかもしれないけれども、なるかどうかよくわからないけれども、植えてみようか)という選択肢が入ってくるわけです。
しかし、生きていくのにカツカツだった場合、この、不確定な選択肢は後回しになるわけなんです。
資格を取ると楽になる、ってわかってても、
一日の労働が12時間(土日含む)とかで、全然資格の勉強が出来ないサラリーマンと同じようなものですね?!
そうですね。
そのように人類は、狩猟採集生活の合間を見ながら、トライアンドエラーをして農耕生活に向かっていくのですが、
農耕に向く農作物を見つける、またはつくるのにはいくつかの条件があります。
まず、基本的な条件として、それが狩猟採集生活よりもコストパフォーマンスがよく、安定している、ということです。
・同じだけの労働でウサギを捕まえる方が楽、というのなら、人はウサギの方を選びますし、
・育てるのに10年かかるという作物や、
1年後に収穫できるけれども実がなるかどうかは5分5分、という作物の場合、人は狩猟採集の生活を選ぶかもしれません。
育てて収穫できるまでに10年かかりその間他のことが出来ないとか、
それらを満たす具体的な条件として以下のようなものがあります。
小麦や大麦、エンドウマメのように、種がサヤからこぼれたりポロポロ地面に落ちたりしない
これらの野生種ではこぼれるようになっているのですが、そこからこぼれない物を選んで、集落に持ち帰り、栽培し始めたのでしょう。
こぼれないというのは種を手に入れる際だけでなく、収穫の便利さにも関わってきます。
種が翌年一斉に発芽する
野生種は、発芽タイミングをずらして突然の災害に対応するシステムが備わっていますが、これは栽培には不向きです。
ですので、トライアンドエラーの結果そのシステムが失われている突然変異種が栽培に用いられるようになりました
自家受粉、あるいは根や塊茎などで増える
自家受粉できる種類の植物である、ということがトライアンドエラーの品種改良がおこなわれるのにどうしても必要な要素でした。
今日、主要作物として世界で食べられているもののうち、ほとんどが、この頃にユーラシアのいまのトルコあたりの肥沃三日月地帯生まれて、そしてこの条件を備えているものばかりです。
例えば、小麦、大麦、エンドウマメなどです。
イモはこのときユーラシアでは主食にならなかったんですか?条件を満たすと思うんですけれども…。
おそらくこの頃、ユーラシアのこの場所にそれに適したイモ類が生息してなかったのだと思います。
あと、たとえ有ったとしても主食として選択されていなかった可能性があります。
イモ類はその栄養分のほとんどが炭水化物で、小麦などのようにたんぱく質をあまり含んでいないんです。
イモ類は、ポリネシア、およびアメリカ大陸で独自に発達した農耕で、主食として採用されるようになりました。
なぜユーラシア大陸の肥沃三日月地帯でいちはやく農耕が始まったのか
地中海性気候、という気候によるところが大きいです。また、その面積がとても大きい。
地中海性気候は湿潤な冬と長くて暑く乾いた夏というのが特徴です。
そのため、一年草の穀類、豆類の原種がたくさん生息していました。
長い乾期を過ごすことが出来るようにもともとの実も大きくなっていました。
自然淘汰の話ですが、短い冬の間にバッと育って、種を残し、
夏の間は種子の状態ですごし、また冬に一気に育つ、という戦略をとった植物が生き残りやすい環境だったんですね。
それらの種子は乾期を生き延びるための種子ですので、貯蔵に向いていました。
これらの理由で、肥沃三日月地帯は、様々な幸運によって、いち早く農耕が始まったわけです。
文明、つまり新しい発明品や技術が生まれるには、時間が必要だという話をしました。
それと同じように、食料の生産性というものも、重要なファクターになっているんです。
土地あたりの収穫量、また手間あたりの収穫量が大きい作物を育てているほど有利、というわけです。
これ以外にも農作物の伝播について。
先ほどの人の移動のところでも話しましたが、農作物も東西方向の伝播は早いですが、南北方向は遅い。
それどころか、作付け不能な場合もたくさんあります。
そのようにして東西に広いユーラシア大陸は、其々の場所に適した作物を
“同じ大陸の別の地域から”移植することができ、どんどん生産性を上げていったわけです。
家畜について
文明について重要な要素に、“家畜”の存在があります。今からそれについて話していきます。
今、世界中で飼育されている哺乳類の家畜は、牛、豚、山羊、羊、馬、(あとラクダ)くらいですが、他の哺乳類の家畜はなぜいないのだと思いますか?
野生動物を家畜化できるようになるには、その動物がいくつかの条件をクリアーしないとならないんです。
1つ目、草食性で、またその餌に極端な偏りがない
コアラ、パンダなどは極端ですが、エサを確保するのに大変で、飼育のメリットがありません。
2つ目、成長速度がはやい
たとえば象など充分な肉が取れるようになるまで時間がかかったり、
肉食動物のように、餌のコストと取れるコストが釣り合わない生き物も家畜化に向いていません。
3つ目、繁殖行動に特別な儀式が必要ない
たとえばチーターは追いかけっこをしないとメスの排卵がされませんし、
ビクーニャのように繁殖期に独自の縄張りを確保する必要のある生き物や、
オス同士が戦いあう生き物もむいていません。
4つ目、気性が荒くなく穏やか
シマウマは実は成長すると気が荒く、なので家畜化されませんでした。同様にアフリカ水牛やカバもああ見えて気性のあらい生き物です。
5つ目、パニックになりにくい
シカはこれでアウトです。またガゼルなども、パニックになると5mその場でジャンプしたりするので、ちょっと手に負えませんね。
6つ目、序列性のある集団を形成する
、繁殖期にもなわばりを形成しないというのが重要です。
ただ集団を形成するのではなく、序列性というのがポイントです。
なぜなら、その群の一番上に人間が入ることによって、そのまま群を人間の思うとおりに維持することができるからです。
群をつくる生き物でも序列性を持たない物は家畜化できませんでした。
今家畜化されている動物以外ほとんど、シカ、レイヨウなどは、序列性の群れをつくりません。
人間が人間になってから、ずっと人間は動物を家畜化することをトライアンドエラーしてきましたが、
結局それでうまくいったのは、今家畜化されている生き物たちだけなんですね。
これらの動物を家畜化することによって、安定した蛋白源の供給以外に、
土地の開墾などを行う“重機”を得ることができました。
これによって今まで開墾できなかった、農作業をするのに手間がかかる場所も活用できるようになり、
どんどん、農耕民族が増えていくわけです。
オーストラリアやアメリカでは、動物の家畜化はなかったんですか?たまたまそれにあった生き物がいなかった?
いたかもしれないですけれども、最初に人間がその土地に上陸したときに、大きな生き物はほとんど狩りつくしてしまったんですよ……。
伝染病について
なぜ、ユーラシア大陸の人間はアメリカ大陸の人間に比べて病気の免疫を持つようになったか。
キーワードは、“人口密度”と“家畜”です。
人間の伝染病というものがどこから来るかというと、家畜由来のものが多いということです。
天然痘は牛などが由来ですし、
インフルエンザは豚やアヒル、
結核や麻疹も家畜由来です。
これらの病気は、人間が動物を飼うことによって、負ってしまった負の遺産です。
しかし、それは、自分たちと交流のない地域の人を征服する際に非常に有利に働きました。
スペインによるアメリカ大陸への侵略ですが、
実際に銃や剣で殺した数よりも、
病気に感染して死んでいった人間の数の方がはるかに多いのです。
人口密度について。
人口が過密ですと、不衛生になり、伝染病が発生しやすいのはもちろんですが、
新しい病気が発生した時に、それが消滅せずずっとその共同体の中でとどまり続ける、ということがあります。
少人数で暮らしている場合、病気はバッと蔓延した後、もう発生しなくなりますが、
共同体が大きいと、全員にかかり終わるまでにタイムラグが発生します。
そのため、まだ病気が蔓延している最中に、
病気にまだかかっていない新しい個体(赤ん坊)が次々に生まれるために、
病気がずっとその共同体の中でとどまり続けるのです。
麻疹のウイルスは人口が50万人以下ですととどまり続けることが出来ない、ということです。
『ヨーロッパの人間が文明を発達させ、また他の地域を侵略できたのは、生まれ持った環境によるところがとても大きい』ということです。
農耕に向いている土地に、
たまたま農耕向きの作物が増えていて、
また水平に行き来できる距離も大きかったから技術やほかの地域の農作物を利用できるチャンスも多かった。
その分、社会や技術を発生、改良させるチャンスに恵まれ、結果、アメリカやその他の地域を侵略できた、ということです。
https://orangestar.hatenadiary.jp/entry/2016/01/22/073000
ボーダーライブ。
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ほら、あの日のライブ(tiktok)。
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狂人日記。その20.
🅾自虐なトレーニング&カウンセリング呼び込み。&路上ライブ実践記。
🅾2021年11月21日。日曜日。
#行動 #没頭
https://www.ka2.link/dansu/kunren-23/
2021年11月21日1時59分。深夜の運動。その1.(ツイキャスライブ)
https://twitcasting.tv/hizyouzitaii/movie/710440921
2021年11月21日2時49分。深夜の運動。その2.(ラインライブ)。
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2021年11月21日朝5時ごろ。公園で運動と後ろ向き散歩しながらカウンセリング呼び込み。(ラインライブ)
https://live.line.me/channels/13399334/broadcast/18257538
2021年11月21日朝6時くらい。ブリッジでピョンピョン。(ラインライブ)
https://live.line.me/channels/13399334/broadcast/18257723
✅実録・アフィリエイト実践記。その24.
🅾2021年11月21日。日曜日。
#アフィリエイト #どうつなげるか
https://www.ka2.link/taiken/afirieito-37/
飄々主義。と いいこと言ってんなぁ のシェア。その2.
🅾2021年11月21日。日曜日。
ヒトになった猿は神へと進化する
#飄々主義
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「ロンググッドバイ」「クールハンドルーク」
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