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「母の日おめでとう」は合ってるのか?

時季は過ぎたが、時季ではないうちに準備しておき、来年のその時季に備えたいと思う。


「誕生日おめでとう」は分かる。
「メリークリスマス(クリスマスおめでとう)」も分かる。

母の日・父の日は?
「おめでとう」と言ったり書かれたりしてる場面を見たし、きっとそれでいいのかも知れない。

それでも「おめでとう」はなんかしっくりこない。

離れて暮らす両親に、電話(口頭)かLINEメッセージ(打ち込み)で「母の日、おめでとう」??


母の日・父の日は、母・父に感謝する日という認識でいる。

それならば「母の日、ありがとう」なんだが、それもおかしい。「母の日、ありがとう」は、子から祝ってもらった後に母側が「母の日(祝ってくれて)、ありがとう」という雰囲気を帯びる。

子からの「母の日、ありがとう」を成立させるためには、「(今日は)母の日(ですね。いつも私たちのために)、ありがとう」と、言外のニュアンスをはっきり文字にしたためる必要がある。少なくとも、「母の日、ありがとう」とニュアンスだけで伝えるのは、母も意図は汲み取ってはくれるだろうが、伝えたい芯がぼやけているので、"やっつけお祝いメッセージ感"が拭えない。


英語では
ハッピー マザーズ デイ
て表記されてることを思うと、

ハッピーバースデー(誕生日おめでとう)と同じ理屈で、母の日もやはり「母の日、おめでとう」でいいのかな…?

でも「ハッピー なんたらかんたら」って守備範囲が広いんだよな。「ハッピー」や「メリー」を全て日本語の「おめでとう」で括ることはできない気もする。

だって
「ハッピー バレンタインズデイ」

これは母の日・父の日以上に「おめでとう」では片付けられない難敵じゃないか。母や父のような明確な対象者が不在で、よく分からないからだ。

多分、「今日はバレンタインデイだね。みんなで楽しくやろう」ぐらいの感じだろうか。



輸入語と向き合い続けた明治の知識人たちに敬服する。


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