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「あいつ~なとこあるよな」が早々に浸透すれば楽だ

人は知らないこと、分からないもの、得体の知れない人・もの・ことに対して身構える。分かってしまえば安心する。心理的に安全と感じるかどうかは生きる上で何より重要なことのひとつだろう。

自分が新しい環境に身を置いたとき、周囲に知ってもらう必要がある。それはその環境でうまくやっていくために必要なこと。

多くの仕事においては、「仕事を覚えたか」「意欲はあるか」「報連相ができるか」といったことが表面的にでも見えれば、こと仕事においては支障がない。

しかし学校などでもう少し深く付き合おうと思えば、「あいつは~~なところがある」と、周囲にキャラ付けしてもらうことが必要になる。

「~~」の部分はポジティブな内容ばかりじゃなくてもいいと思っている。「~~なやつ」とある種の名札をつけてもらうことで、周囲も関わりやすい(関わり方を選べる)し、本人もその名札(役割)の下で動けばいいと割り切れる。

その名札がその人の本質を表しているに越したことはないけど、仮に演じたものであってもいいと思う。それで本人が振舞いやすくなるなら。周囲が関わりやすくなるなら。

そして名札は、早く浸透すればするほどいいと思う。早いほどいい。

でも、時間がかかることが悪ということでもない。

じっくり時間をかけて知ってもらう。
3か月経って、(そういえばあいつ、いたなぁ)
半年が過ぎて、(こいつこんなやつやったっけ?)
1年が過ぎる頃、(え、そんなことできるん?)

知るのに時間がかかる人というのは、コクがあるというか深みがあるというか、

その本人が知ってもらう努力をあまりしていない(知ってほしいとは思っていない)のかも知れないけど、深く知らない時間が長い分、逆に知ることに抵抗感・拒絶感が薄れ、枯れ地に雨水が染み渡るように、優しく周囲と調和し、趣深い人柄が垣間見え、やがて集団にとって重要な存在になる。

染み渡るまでの時間、周囲は何とも思っちゃないけど本人はとても苦しい。
とてつもなく長い時間に感じるだろう。



そう、だから
今新しい場所で周りと調和できなくて苦しんでいる君、

早々に周囲に浸透している同期を見るにつけ
(いいなぁ)と思うかも知れない。
確かにそれができる人は楽だと思うかも知れない。

しかし君がこれから時間をかけて浸透していく間に纏う君の「名札」は、
君にしかないとっておきの「名札」になっていく。
間違いない。

だから安心して大丈夫。

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