マーク式読解問題の解法
読解問題の最も基本的な解法は、「本文の該当箇所の<換言>で出来ている選択肢を選ぶ」である。先に本文と設問や選択肢のどちらを読むか、はケースバイケースであり、大学の出題傾向や自身の学力を鑑みて決めると良い。
また、選択肢問題では、問題の解答根拠になる本文の該当箇所を特定することが不可欠だ。特に高難度の問題では、【設問】→【選択肢の吟味】だけで済ますのは悪手。ダミーの選択肢は正答と紛らわしいから、本文の該当箇所という正解の拠り所が無いと正答との識別は困難だろう。該当箇所を見つけるのが正答への必須条件だ。
具体的に見てみよう。まずは2024年度の共通テスト。
本文:TELS students don’t need to pay the entrance fee. Please present your student ID at the reception desk in the Student Lobby.
設問:To join the event free of charge, you must _______________
正解:show proof that you are a TELS student.
まず設問の表現自体が本文の言い換えになっている。"don’t need to pay the entrance fee"→"join the event free of charge"という部分。そして、答えにあたる本文箇所は" present your student ID"。正解の選択肢では、これが"show proof"として言い直されているのが分かる。
この「正解の選択肢=本文の換言」という図式は難関大でも同じ。次は2024年度の早稲田大。
本文:Eighth-grade students were asked how important grades were to them and how important they perceived grades to be to their parents. Almost 99 percent of the students reported...
設問:Choose the best way to complete the following sentences about this paragraph.
In this paragraph, the writer mainly ...
正解:outline the results of a study of eighth-grade students who were asked to report on their own views of educational values and what they perceived their parents' views to be.
本文"how important grades were to them"が選択肢では"their own views of educational values "と焼き直されている。
もちろんすべての正解が本文要素の換言で作られるわけではない。例えば2023年度共通テストから登場した"what can be inferred...?"という設問の形式では、本文に明示されていない内容が正解になるから、正解の選択肢が本文の換言では作られていない。
しかし、それでも<換言>がマーク式読解の最も基本的な解法であることには変わりない。これは現代文でもそうだし、英検では特に有効であり続けている。読解の基礎の根本が身についているか、今一度確認してほしい。
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