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ぽんぽん飛びだせオノマトペ!⑤

会話の8割がオノマトペ!
オノマトペ大好き心理士が
ぼちぼちお届けする
ぽんぽん飛びだせオノマトペ!第5回目、最終回です。
今回はオノマトペとフォーカシングのお話をします。
 
 
♪ ♪ ♪
 
“フォーカシング(Focusing)”とは、心理療法の一つです。
 
フォーカシングには
まだうまく言葉にし尽くせないような身体で感じていることに
ゆっくりと意識を向け そっと近づき
その感覚にちょうどよく当てはまる言葉をみつけてみる、
その感覚から自然に言葉が紡ぎ出されるのを待ってみる、
という作業過程があります。
 
ここで活躍するのが、オノマトペです。
 
ゆっくり目を閉じ
自分の身体の感覚に丁寧に意識を向けていくと・・・
 
「明日の社内会議でまた上司に叱責されると思うと、
頭がぐわんぐわん、脇腹がズキッチクッを繰り返している感じ」
「彼氏のスマホを盗み見た時のことを思い出すと、
指先がピリピリして、そのピリピリが背中にツーンと入っていく感じ」
「なかなか返信が来ない時、相手を怒らせたかもと不安になるけど
返信が来た瞬間に、お腹がふわ〜っとぽわぽわしていく感じがする」
などなど
 
生物学的医学的に身体がどうなっているのかなんて、
とりあえず置いておきます。
あくまでも感覚として、
あなたがどのように感じているかが大事なのです。
オノマトペを取り入れると、
ちょうどいい具合であなたの感じるままを表現でき、
“自分の気持ち”に気づきやすく、理解しやすくなっていきます。
 
※必ずしもオノマトペで言い表す必要はありません。
「頭の中に大嵐が来ている感覚」
「背中に針を流し入れたみたい」
「お腹があったかいけど落ち着かない」などの表現もgoodです。
 
♪ ♪ ♪
 
このようにフォーカシングでは
自分の感覚に意識を向け、それを言葉にすることを通して、
自分の気持ちへの気づきを深めていくことができます。
気持ちに微妙な変化があった時は、
そこから湧いてくる言葉も変化します。
感覚的な変化は捉えにくくても、
言葉にしてみると変化が感じ取りやすくなります。
 
「頭の中の大嵐」が「小嵐」になったり
「頭の中がぐわんぐわんする」が「ワサワサする」になったりと、
まだ何か不安や不穏が感じられるけれど
その規模がちょっとずつ収まってきている感じに
自分で気づくことができると、小さな安堵が芽生えることもあります。
 
体温計で自分の身体に起きている不調の具合を知るのと似ていて、
オノマトペを取り入れたフォーカシングで自分の気持ちの具合を知るのは
早めに必要なケアをするためにも効果的かもしれません。
 
私がオノマトペを好んで、いつでもぽんぽん言いたくなるのは、
自分の気持ちのちょっとした変化に気づいて受け止めるのが
たまに苦痛でほとんど面白いからかもしれないな〜と思います。
 
♪ ♪ ♪
 
全5回のオノマトペの話にお付き合いくださり、
ありがとうございました。
 
最終回は、
ちょっぴり専門用語っぽい“フォーカシング”なんてものに触れましたが、
結局は、
なんだかよく分かんないけどオノマトペってやっぱりいいよね!!!という
投げやりな?押しつけがましい?展開となってしまいました。
 
それでも、
「次のカウンセリングではオノマトペで自分の気持ちを話してみよう」
「オノマトペのある生活ってなかなか悪くないかもなあ」
「同じものを見ても私とあなたの思うオノマトペは違うんだねえ」
など
あなたがオノマトペに触れるきっかけになるとすれば、
私の心はふわっふわ、ほわっほわ、喜びが広がります。
 
明日も新しいオノマトペに出会えますように。
あなたの心にオノマトペがキラリと小さく光りますように。
 
ぱたん、ぱたん。ぽん。お・わ・り。

大阪駅・梅田駅徒歩10分、地下鉄中津駅すぐ
大阪中津臨床心理カウンセリング
http://osaka-shinri.site/

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