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人間の「バックリ」を一字で表す言葉があった

「人間はバックリ真っ二つに割れている」
https://note.com/nakatsuma/n/n9489abb7f95d
から論考を続け、人間はバックリ真っ二つに割れたものが背骨でかろうじてつながっている「U字形」であることを示したが、これを簡単に言い表す日本語があった。

「懐」

だ。

なんてこった。こんな簡単な言葉に気がつかないとは。

「懐に飛び込む」
…相手のバックリの中に飛び込むことを指す。武術ならば相手の中心に攻め入ることを指し、人間関係ならば相手の心中に思い切って入っていくことを指す。

「懐が深い」
…自分のバックリに他者を引き入れることができる深みを指す。危険な行為だが、それができる度量があること。

「懐刀」
…バックリの中に潜めておく武器。実際の武器ならば匕首のようなもの。比喩的には、身分の高い人物の意を受けて秘密裏に動く者を指す。
人間の弱点であるバックリの中から出てくるので、危険であり、闇を感じさせる。
「懐に飛び込んだ」ら、相手の「懐刀」にやられた…なんてこともあるかも^^;

「懐に入れる」「懐が寒い」「懐を温める」
…すべてお金に関すること。これは、財布を着物の懐に入れておくことから来ているが、着物はそもそも「U字形」を前で重ねて留めている。その着物の重なり部分も「懐」と呼んでいるわけである。

昔の人たちの言葉の使い方は、そのまま昔の人の身体性につながっている。
懐。いい言葉だ。
こういうところに響きを感じるセンスを大事にしたい。
また何かこういうものが見つかったらご紹介します^^

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