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子宮頸がんワクチンって接種しておいたほうがいいの? 統計データで分析してみた

ある日、何気ない妻との会話で子宮頸がんワクチンの話題になりました。

妻:「子宮頸がんワクチンは娘には絶対に打たせたくないわ」
私:「なんで?」
妻:「前にテレビでワクチン接種で副作用がひどい人の特集やっててめっちゃ怖かったから」
私:「副作用ってどれくらいの確率なん?」
妻:「よく分からない」
私:「ワクチン受けてたら子宮頸がんになりにくいよね?」
妻:「多分そう」
私:「副作用のリスクと得られるベネフィットを数値化して総合的に判断したほうがよさそうやな」
妻:「じゃ、分析よろしく」
私:「おk」

というわけでいろいろなデータを元に分析してみました。


取り扱うデータについて

GoogleではYMYL(Your Money or Your Life)というのがあり、基本的に健康やお金に関する情報は権威性・信頼性・専門性の高いページが検索結果の上位に表示されます。
検証で取り扱うデータは信ぴょう性が重要なため、国内では最も信頼できるとされている厚生労働省のデータのみを使用しています。


1.子宮頸がんに関する様々なデータについて

子宮頸がんワクチンの子宮頸がんを予防する効果

「子宮頸がんワクチンの子宮頸がんを予防する効果として 45~65 % とする。」
出典元:厚生労働省 「子宮頸がん予防ワクチンの有効性について」

厚生労働省では上記の通りとなっていましたので、ここからはワクチンの子宮頸がんを予防する効果について、45~65 %の間を取って55%として算出しました。


子宮頸がんに関する数値

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出典元:厚生労働省「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」


ワクチン接種

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※1 医師又は企業が重篤と判断した報告数。ただし、接種後短期間で回復した失神等も含んだ数。
出典元:厚生労働省「HPV ワクチンの接種を検討している お子様と保護者の方へ」


重症例

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出典元:厚生労働省「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」


(中間まとめ)子宮頸がんとワクチンの副作用の確率の比較

・子宮頸がんになって死ぬ確率はワクチンによる副反応疑いになる確率より3.9倍高い
・子宮頸がんになって死ぬ確率はワクチンによる重篤になる確率より6.9倍高い
・子宮頸がんになって死ぬ確率はワクチンによる重症になる確率より4067倍高い

もうこの地点でワクチン接種すべきかどうかの結果が見えてますね。

ひとまず続けます。



2.不幸値算出(定性情報を数値化して算出)

ここでは仮に「不幸指数」というものを用います。
例えば子宮頸がんが発症した場合は5,000、亡くなった場合は10,000としています。

パターン1(副作用をほどほどに考えた場合)
ワクチン無し

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ワクチンあり

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※1 医師又は企業が重篤と判断した報告数。ただし、接種後短期間で回復した失神等も含んだ数。


パターン2(副作用を重く考えた場合)

ワクチン無し

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ワクチンあり

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結論

パターン1、2ともにワクチン接種した方が不幸値が半分以下に下がる結果となりました。

よって個人的にはワクチン摂取した方が圧倒的にメリットが大きいと考えます。
そもそもワクチンの副反応疑いの確率よりワクチンを接種せず子宮頸がんになって亡くなる確率の方が3.9倍も高いという地点でどちらが有益かは明らかかと思います。

厚生労働省は2013年から「積極的勧奨の差し控え」となっており、現在も続いています。
そのことが主要因でそれまでは接種率が70~80%くらいだったのが0.3~0.6%程度と激減しています。
マスコミが副反応を過度に煽ったのも影響していると思います。

日本では毎年9,000人が罹患し、2,700人が亡くなっています。
もし接種率が積極的勧奨の時と同じ従来の70~80%くらいになると年間で罹患する方が3,000~4,000人減り、亡くなる方も1,000人程度も減ります。

また、子宮頸がんで亡くならなかったとしても一生妊娠できない事にも十分になる可能性もあります。

これらの圧倒的被害を出しながらもワクチンの副反応に過度に恐れているのが今の日本の現状です。
本末転倒と個人的には思います。

医療機関の多くはワクチン接種を推奨しており、厚生労働省にも積極的勧奨に変更すべきだという意見が多くあります。

日本の接種率は世界でもダントツに低い状態になっています。

最後に世界における接種状況について分かりやすくまとまっているサイトがありましたので案内いたします。
海外では近年、男性も接種しているケースが多いようですね。

「HPVワクチンは他の国ではどれぐらい打たれているの?〜世界と日本で大きく違う状況〜」



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