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感想:凡人企業 -35歳で会社創業、3年後にイグジットしたぼくの方法-

今日は久しぶりに本の紹介を書きたいと思います。

自分で事業を起こしたい人、起こせるといいなーと思ってる人は、世の中にそんな多くはいないと思いますが、ある程度はいらっしゃると思い。

でも、自分で事業を起こすことには、当然のことながらリスクがあります。

そのリスクを恐れて、「本当はこんな仕事したいのに」と思いながらも、会社の中で悶々としながら仕事をこなしている人もいると思うんですけど。

世の中には、産まれながらにして経営の才能を持っている人もいますが、そうで無い人も多いわけで。


この本は、いわゆる、特別な経営の才能を持たない人でも、自分で事業を起こす際に発生するリスクを最小化することで、イグジット(=会社の創業者が株式等を他の人に売却して、大きな利益を得ること)を達成することができる、ということを論じている本です。

この著者自身が、創業した会社をKDDIへ売却した経験があり、そのエピソードをベースに書かれたのがこの本です。


この本を読んで面白いな、と思ったのは、
・ビジョンやロマンは不要で、自分の能力を信じず、成功する確率を少しずつ高めていくことが大事
・成長している市場の中で、自分の強みが発揮できる事業を選択する、場合によっては業界内の大企業との提携を軸に事業検討する
・競争は避け、トップシェアを獲得することにこだわる

という観点です。


特に2つめの
・場合によっては業界内の大企業との提携を軸に事業検討する
という観点は面白いなと思いました。


自分も大企業に勤めている身なので、よくわかります。

大企業の中にいると、その企業が得意とする分野とは違う領域・違う商材で勝負することに対する社内障壁の高さを感じます。

この環境にいては、ドラスティックに今の状況を変えることは無理なんだろうな、という見えない圧力を感じます。


そんな悩みを持つ経営陣が大企業にいるとして、尖った発想や新しいアプローチで一定の成功をしているベンチャー企業を買収することは、大企業の側からしてみたら、大したコストではないのです。

でも、買収された側のベンチャーの創業者からしてみたら、その時支払われる金額は、そのあと一生何もしなくても生きていけるだけの金額が得られるわけで。

そのあたりの仕組みが、理論整然と語られているのが、大企業にいる身としては、すごい新鮮でした。


凡人企業、というタイトルですが、企業を考えている人でなくても、ビジネス啓発本の1つとして勉強になる本だと思いますので、よろしければぜひ。

面白いマインドセットの紹介などもあったので、それも今度記事にしてみようと思います。

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