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日々雑感10 「しいたけ.の部屋」の読後感想

「しいたけ.の部屋」を読み終わった。電子書籍だったのもあって、少し読んでは閉じ、ちょっと読んでは閉じを繰り返し、やっと読み終わった。

「しいたけ.の部屋」で面白かったのは、五感について。しいたけ.流の五感は、聴覚・視覚・嗅覚・胃袋・頭脳の5タイプに分かれていて、独特の言葉のセンスを感じる。そして、それぞれのタイプに当てはまる動物も、ウサギやチーター、サイという動物だったのが、いきなり両生類か爬虫類になり、宇宙から来た人となり、既存の分類法に当てはめない。わたしにはない発想力が新鮮に感じられる。

同時に、しいたけ.さんの文章は、人の弱い部分を大丈夫だと励ますような優しさを思わせる。占い師という職業もあるのだろうけれど、読んでいて安心できるのだ。この点は著者自身も自己紹介で、「思わず漏れてしまう『本音』のほうが聞きたい」と書いてある。

人が本を読むとき、どこかで漏れてくる本音を探しているのではないか、と思う。例えば主人公のセリフに、繰り広げられる人間関係に。そっと弱音を吐く部分に人は共感するのかもしれない。




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