中山てつや

日系製造メーカーや外資系IT企業を経て、キャリアコンサルタントとして、キャリアの相談や…

中山てつや

日系製造メーカーや外資系IT企業を経て、キャリアコンサルタントとして、キャリアの相談や執筆業務に携わっています。趣味はギターを弾くことで、最近は曲作りなどにも励んでおります。日々様々な分野で活躍されている皆様の人生が、今後益々幸せになるよう、心より願っています。

マガジン

  • 四十歳を過ぎて初めて転職の二文字が頭をよぎったら読む本

    転職は必要に迫られて行うもので、自分の身を守る有効な手段となります。転職経験の有無を問わず、「転職の二文字が頭をよぎった時」が、自身のキャリアを「真剣に見つめ直す」千載一遇のチャンスとなるのです。

  • 『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』

    ビジネスパーソンが会社で無事に生き抜くためには、上司の「好き・嫌い」に左右されないことが鉄則です。人事権は誰の手にあるかを見極め、上司の癖を見抜き、方針転換には柔軟すぎるくらい柔軟に応じる。それが会社組織を生き抜ための大切な処方箋となるはずです。

最近の記事

  • 固定された記事

【第1回】私が初めて転職した理由(わけ)

私が初めて転職したのは39歳の時です。それまでは日系製造メーカーに約15年勤務しており、「ここで定年まで働くんだろうな」と思っていました。 ですから、まさか自分が40歳を目前にして「転職する」とは夢にも思いませんでした。 きっかけは、35歳にして実現した本社への人事異動です。それまでは、グループ会社で営業ノルマを追いかける日々を過ごしていました。 いつかは中枢で仕事をしたいと思っていたので、転勤が決まった際のときめきは今でもはっきりと覚えています。 ところが、赴任した

    • 【第9回】隣の会社が「青く見える」勘違い

      いよいよ、転職にまつわる勘違いの「本丸」に迫ります。それは、「隣の会社は青い」と感じてしまう現象です。 「次こそは、いい会社で働きたい」という話は、特に転職回数が多くなると、つい口にしてしまう言葉です。 気持ちは分からないでもありません。転職した先々で、想定外の試練が待ち構えているのですから「いいかげん、勘弁してくれ!」と嘆きたくもなります。 時と場合によっては、自分とは全く関係のない、「不可抗力」と呼ぶにふさわしい事態も起こるので、なおさらです。 そこで、思わず口に

      • 【第8回】「スカウトメールが届いたら転職できる」という勘違い

        最近は転職を促す広告を、至る所で、頻繁に目にします。中でも特筆すべきは「ミドルクラス」や「エグゼクティブクラス」に向けた勧誘です。 その背景には、人材不足に悩む企業が急増する中で、幅広い世代の人材を確保しなければ「ビジネスが回らなくなっている」という現状があります。 それを受けて転職サイトや転職エージェントは、企業ニーズを満たすべく、あの手この手で転職に対する「ハードル」を下げようと躍起になっています。 ここで一旦、「転職エージェント」と「転職サイト」の概略及びその違い

        • 【第7回】「自分はすごい仕事をしている」という勘違い

          転職希望者の中には様々なバックグラウンドの方がいて、それぞれ多種多様な業務に携わっています。 以下は、初めて転職を検討するようになった、日系大手企業の中堅社員との会話です。 「それで、今はどのような仕事をされているのですか?」 「現在、全社が注目する海外の大型プロジェクトに携わっています。すでにかなりの規模の資本を投下し、現地の多くの企業とも共同で作業に当たっていて、近い将来、巨額の利益を見込んでいます」 「そうですか、それはすごいですね。きっとやりがいもあるでしょう

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        【第1回】私が初めて転職した理由(わけ)

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        • 四十歳を過ぎて初めて転職の二文字が頭をよぎったら読む本
          9本
        • 『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』
          34本

        記事

          【第6回】転職で「年収が大幅に上がる」という勘違い 

          転職を真剣に検討する時、避けて通れないのが「年収」に対する考え方です。 今日に至るまで多くの方とお会いしてきましたが、こと「年収」に関しては大きく分けると次の3つに集約されます。 A:最低でも現状維持だが、可能であれば少しは上げたい B:特に拘りはない(諸事情により下がってもかまわない) C:現状かなり少ないと感じているので、大幅に上げたい 昨今は、応募の段階で「現在の年収」と「希望する年収」を企業側に伝えるのが通例です。 一般論ですが、最初から大幅な年収アップを

          【第6回】転職で「年収が大幅に上がる」という勘違い 

          【第5回】「転職には年齢制限がある」という勘違い

          日本で転職を希望する方は増加する傾向にあります。それに伴い、転職市場には様々なバックグラウンドの人材がエントリーするようになりました。 特に近年は、40代から50代の転職未経験の方が、転職を希望するケースが顕著に増え始めています。 当然のことながら、各人の職業経験やキャリアに対する考え方は千差万別で、転職に興味を抱くことになったきっかけも多種多様です。 中には「これはちょっと、いかがなものか」と感じるケースも見受けられます。そこで、日本における、転職にまつわる「勘違い」

          【第5回】「転職には年齢制限がある」という勘違い

          【第4回】海外では転職経験は「仕事ができる証(あかし)」 

          外資系企業の仕事に対する考え方は、日本とは少し異なり、すべからく「何ができるのか」から始まります。 その背景にあるのは、「即戦力」という概念です。従って、転職時に問われるのは「どこで、何をして、どんな成果を出したのか」です。 この考え方は、外資系の日本法人に転職する場合も同じです。募集も明確なポジションスペック(職務内容)ありきなので、選考過程では、今までの実務経験が重要視されます。 「実際に担当する業務に対して、どのような貢献をしてもらえるか」が、採用の決定的な要因と

          【第4回】海外では転職経験は「仕事ができる証(あかし)」 

          【第3回】日本の会社は「生え抜き至上主義」 

          長年にわたり、日本経済が停滞してきた原因のひとつとして指摘されているのが、「閉鎖的な労働市場」です。 周知の通り、戦後の日本の高度成長を支えてきたのが、「終身雇用」と「年功序列」に基づく仕組みでした。 一旦新卒で就職してしまえば、その後は会社が面倒を見てくれるという「暗黙の了解」が、転職する必要のない環境を醸成していた訳です。 そこで、昨今は労働市場を流動化すべく、「転職しやすい環境の整備」が真剣に議論されるようになります。 では、個人の立場から見た転職市場はどうなっ

          【第3回】日本の会社は「生え抜き至上主義」 

          【第2回】「転職」は必要に迫られてするもの

          転職の本質とは、必要に迫られて、自分の意志で職場環境を変えることです。従って、必要に迫られない限り、無理に転職することはありません。 少なくとも日本では、よほど切羽詰まった状況にならなければ、転職しないほうがよいとも言えます。 特に40歳を過ぎたベテランの方は、慎重に判断しなければなりません。まして、興味本位や腕試しの転職活動に至っては論外、言語道断であります。 「転職は、キャリアアップにつながると聞いているのですが、違うのですか?」 そうですね。確かに、キャリアアッ

          【第2回】「転職」は必要に迫られてするもの

          【最終回】キャリアの損益分岐点 

          人事の本質は「上に行けば行くほど好き嫌い」です。にもかかわらず、実に多くの会社員がその本質に気づいていません。 不本意な処遇を受けると悲観して落ち込み、昇給、昇格でもすると有頂天になります。その結果、上司の評価に益々依存するようになります。 人事権は上司にあります。しかも、上司による評価は相性によって左右される、あてにならない不確実なものです。 「相性がいい、悪い」で決まる評価に、一喜一憂する価値はありません。その必要もありません。 最終的に「好き嫌い」で評価する組織

          【最終回】キャリアの損益分岐点 

          【第33回】キャリアのゴールデンステージを楽しむ

          キャリアのゴールデンステージを楽しく過ごす方法は、次の3つに集約されます(ゴールデンステージの詳細に関しては【第32回】を参照下さい)。 ひとつ目は、会社員人生におけるしがらみや束縛から離れて、「やりたいことや、やってみたいことをする」です。裏返すと「やりたくないことはしない」でもあります。 ふたつ目は、「何事も自分のペースでやる」です。組織の中の仕事は、ほとんどが会社のペースで進みます。 会社員であれば、仕事に納期や期限、予算の制限がつきまとうのは、ある意味当然と言え

          【第33回】キャリアのゴールデンステージを楽しむ

          【第32回】キャリアにおける「ゴールデンステージ」とは?

          会社員の人生は、大きく分けると3つのステージに分類することができます。 最初のステージは、生まれてから学校を卒業するまでの学びの期間で、社会に出るために準備をする時期でもあります。 次のステージは、社会に出て会社組織の中で仕事をする期間で、衣食住の自立を果たす時です。 このステージの特徴は「家庭」や「会社」という一筋縄ではいかない環境に身を置くので、何かと我慢を強いられます。 第3のステージは、組織から解放されてやりたいことをする期間です。自らの「ひらめき」でイメージ

          【第32回】キャリアにおける「ゴールデンステージ」とは?

          【第31回】ライフキャリアプランは人生の道標(みちしるべ)

          長年同じ会社で仕事をしていると、例え多少の「いざこざ」があったとしても、ずっとそこで仕事を続けることに違和感を感じなくなります。 しかし、今いる会社に残ろうが残るまいが、見切りをつけて転職しようがしまいが、いつかは組織と別れを告げる時がやってきます。 「俺は生涯組織人だ」という豪快な話を聞いたことがあります。「定年までつつがなく」という話は耳タコです。 とは言え、会社組織で仕事をしている限り、必ずやそこから離れる時がやってきます。問題はそれがいつ、どのタイミングでやって

          【第31回】ライフキャリアプランは人生の道標(みちしるべ)

          【第30回】キャリアに社外人脈を活用しない手はない

          キャリアプランを考える上で、知識や経験はもちろんのこと、多種多様な発想が浮かぶに越したことはありません。 しかし、長年同じ会社で同じ仲間と働いていると、思考の範囲はとてつもなく狭くなってしまいます。それも、知らず知らずのうちに、です。 その弊害を克服する最も簡単な方法は、社外に自分ならでの人脈を持つことにあります。 「人脈」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、別に著名人と交流しろと言っているわけではありません。誰でもいいのです。 過去に出会った人物で、友人や昔の

          【第30回】キャリアに社外人脈を活用しない手はない

          【第29回】キャリアはステップ・バイ・ステップで

          多くの社会人にとって、初めての職業は「とりあえず就職したが、必ずしもやりたいことではなかった」場合もあったのではないでしょうか。 しかし、それは仕方のないことでもあります。未経験であればあるほど、実際にやってみないとどんな仕事なのか分からないからです。 業務の本質的なところは、往々にして想像していたことと違っていたり、果てしなく奥が深かったりします。 仕事が自分に適しているかどうかは、自ら体験しないと判断のしようがありません(特に若いうちは)。 人にもよるとは思います

          【第29回】キャリアはステップ・バイ・ステップで

          【第28回】キャリアを前に進める「気づき」とは?

          私たちは、程度の差はあるものの、目の前の仕事に追われる慌ただしい日々を送っています。しかも、年齢と共に仕事の進め方は惰性的になりがちです。 では、ここで質問です。あなたにとって「仕事」とはいったい何なのでしょう。 「仕事とは、生活するために必要なお金を稼ぐことだ」これは普通に考えると、一般的な回答ですね。 「仕事とは、もっと奥の深いものだ。自分を高めると同時に、世の中のために貢献することである」なるほど、そういう見方もできます。 そこで「仕事」の定義を調べてみると、ま

          【第28回】キャリアを前に進める「気づき」とは?