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ゲーム企画 AIプロトタイピングのすすめ
前回「ゲーム開発者にとっての生成AIの使いどころ」という記事で
企画
マーケティングコンテンツ制作
にAIツールを使って進化にキャッチアップしていくと良さげ、ということを書きました。
今回はClaudeのArtifactsという機能を中心に
「ゲーム生成するとゲームの仕様を詳細化するのはかどる」
と思ったので「AIプロトタイピングのすすめ」という話を書きます。
このあたりゲーム業界でゲームデザインなど詳しい人に試してもらいながら議論してみたいので気になったら是非 Twitter (@nakashun_t)なりで絡んでいただけると喜びます!
ゲーム生成について
上記のnoteでは書きませんでしたがテキスト生成を用いてアセットを生成するのではなく、コードをはじめゲームロジックを含んだゲームの生成もAIで可能になってきています。
ただし前回書いた6/19時点ではChatGPTやClaude, Geminiなどを使ってゲーム生成をするのが”可能”とはいっても環境構築や生成されたコードの修正点をAIに指示するなどプログラマー的知識の必要な要素が多かったです。
しかし、6/21にClaudeの新モデル Claude 3.5 Sonnet および Artifactsという機能が登場してかなりプログラマー的知識が不要になってきました。
*全く不要ではなく少し難しいこと・特殊なをしようとすると知識は必要になります。
Claude3.5 Sonnet はざっくり言うと性能が上がりましたよーなのでいったん置いておいてArtifactsについて紹介します。
Artifactsについて
Artifacts機能は既存のAIテキストチャットに加えてその対話中で出来る成果物を右側に生成表示するような機能です。
こちら↓は「サイバーパンク系のゲームのローディングUIを作ります。かっこよくスタイリッシュなデザインのローディング画面を」とだけClaudeにお願いしたら数秒で出てきたものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1720356358339-FFvv032wwb.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/146536551/picture_pc_a606a048199c693ad0b7f396a7a46145.gif)
これはコードでアニメーションが作成されて挙動が制御されている状態です。
この他にもいろいろな使い方が可能ですが、乱暴にまとめていえば今までのAIツールにプログラムの実行環境がくっついた、ものだと個人的には考えています。
この効果は絶大で今までプログラムは書いていなかったけど、Webサービスをつくってる人、自分専用のツール(例えば音楽計ツールとか)を作っている人、そしてゲームを作っている人、など応用の幅が広がっています。
今回はこのゲーム生成について実際にやってみた結果直近ゲーム開発現場で活用できそうなユースケースについてまとめます
AIと作るゲームプロトタイプ
今回ClaudeのArtifactsのみでバトロワのゲーム性の軸になる要素を切り出したゲームを作ってみました。
AI使ってFortnite/Apex...的なバトロワの2D版を作る実験
— nakashun / Witchpot (@nakashun_t) June 23, 2024
数分で簡易プロト作れるんだけど「回復不足」とか「安地外ダメージのバランス」とか爆速で色んな問題にぶつかりまくれるのめちゃくちゃいい… pic.twitter.com/mcV3DTqBHA
ここでやっていることは、ほぼすべて「仕様をまとめる」作業でした。
この2Dバトロワで言えば最初は
・N人のプレイヤーが最後の1人になるまで倒し合って最後の一人が勝ち
・安全地帯が狭まっていきエリア外に出ると継続ダメージがある
といったところがスタートになります。
このあたりの情報を与えて「2Dのバトロワを作ります。1プレイヤー以外ボットで実装」とかをAIに伝えるとプロトタイプを作ってくれるので、銃を打ち合う仕様追加をしたり、弾薬や回復をマップ上にドロップするようにしたりどんどん仕様を追加していきます。
これを行っていく過程ですぐに
「エリア内の弾薬が足りなくなって打ち合いが出来なくなる」
とか
「戦うことで強化がないと戦えば戦うほど不利になる」が「強化しすぎると無双しすぎてつまらなくなる」
とか、いろんな問題が見えてきます。この問題って実際にゲームをプレイする中でも感じることはできますが、実際に自分でプロトタイプを作っていて間違ったバランスを体験すると圧倒的にこのゲームの面白い要素は何か?とかこのゲーム性においてこの要素のバランスがめちゃくちゃ重要とか問題への解像度が上がると思います。
なので、ゲームの企画の人、レベルデザイン、など上記要素を考える作業を行う人には今までプロトタイピングに時間がかかってしまっていた部分を一度AIと一緒にやってからチームで議論を重ねるとかなり効果的なのではないかと思います!
まとめ
個人的にこのAIゲームプロトタイピングをやっている時に、ゼルダの伝説のブレス オブ ザ ワイルド のメイキングを思い出していたので紹介しておきたいです。
このプロセスをAIと一緒に一人で爆速でやってみて、それをさらに開発チーム内で作りこんでいくとかできると、ゲームがより面白くなっていきそうだなーと思っています。
私が代表をしているWitchpotではこういったゲーム開発へのAI導入を一緒に模索して頂けるゲーム会社やゲーム開発者の方お気軽にご連絡ください!
また、これは個人の趣味ですが、この↓ゲームメカニクス大全という本に出てくるメカニクスとか他面白いと感じるゲームのメカニクスをAIでプロトタイピングすると、動くプログラムと仕様書のセットが出来るので研究する会とかデータベース作りとか楽しそうと思っていてコツコツやっていけないかなと考えています。
こちらも一緒にやろうという人いたらご連絡くださいー @nakashun_t
以下色んな方のAIでゲーム制作例
#Artifacts
— IT navi (@itnavi2022) July 3, 2024
「3.Three.jsを使用した3Dゲーム作成」を追加しました。
ClaudeのArtifactsでシューティングゲームを作ってみよう!https://t.co/y9SM6qjK6Q pic.twitter.com/T8R8DYgmPG
使い方含め記事
Claude 3 Opusに無茶ぶりで
— からあげ (@karaage0703) March 17, 2024
「完全に完成した Web アプリゲームを 1 つの HTML ファイルとして作成してください。ヴァンパイアサバイバーみたいなゲームがいいです。」
ってお願いしたら、一発で脳汁ドバドバ出るゲーム作ってきたので笑っちゃった pic.twitter.com/2i5gGlICbN
現在、約18万impなClaudeで生成したぷよクローンの工程公開です。
— さとこよ/Satokoyo (@koyo_koyoy) July 4, 2024
当初、最適化したプロンプトの共有を考えてましたが、適当さも含めてそのプロセスをお見せするべきと思い丸ごと公開することにしました。… https://t.co/OEANlkY9tz pic.twitter.com/Hx3x6JwuTw
【毎日ゲーム投稿3日目】
— gimu@AI×ゲーム開発 (@gimu_ai) July 2, 2024
Claude3.5でスーパーマリオもどきを作ってみました!
Claude3.5は、簡単なSVG画像の生成もできるので、キャラクターを作って、ゲームに組み込みました!
今回のゲームは残念ながら一発出しのプロンプトだと再現が難しいです…… pic.twitter.com/2ILfAiOyS0
2DだけじゃなくThree.jsを使ったりもできるので3Dも
【毎日ゲーム投稿4日目】
— gimu@AI×ゲーム開発 (@gimu_ai) July 3, 2024
Claude3.5でバスケットのフリースローゲームを作ってみました!
けっこう難しくて面白くて、普通に完成してから30分くらいやってしまいました!
コメントにプロンプトを貼っておきます。ただボールが表示されずらいので修正しながら完成させて下さい! pic.twitter.com/JQU37ydoqJ
サポートは開発・勉強用に使用させていただきます。