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ゲーム開発者にとっての生成AIの使いどころ(2024年6月版)
生成AIは発展目覚ましく日々タイムラインを賑わせていますが、実際のところ生成AIはゲーム開発者は使うと良いことあるの?という問いに対して2022年からこの領域に取り組んでいる会社としての私見をまとめます
※状況が日々変わってるので2024年6月現在の見解です。
要点まとめ
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忙しい人の為にまず最初に結論から言うと
最も効果的なのは企画領域
次点でPRやマーケティングに関するコンテンツ制作
と考えています。
一方、最も期待感が高いであろう実際のゲームにそのまま導入可能なアセット生成は現在総じてクオリティが安定しにくい点、作ったものの編集プロセスが今までと異なる点、などが理由で既存のその領域のプロは逆に面倒と感じることが多く、今現在は限定的な用途に限られる、という状態と考えています。
もちろん使い方を工夫すれば使えないことはなく、予算の都合やプロジェクトサイズ、自分の専門外の領域の補填などでは活用可能です
生成AIをゲーム開発現場に導入していくにあたって弊社Witchpotでお話をさせて頂くゲーム会社・開発者の皆様には企画やPR領域で生成AIを活用しながらキャッチアップしていく形をお勧めしています。
※ゲーム開発領域でAIツールのカスタマイズからアドバイザリーまで幅広くお受けしてますのでお気軽にご連絡ください。(contact@witchpot.com)
はじめに
まずはじめに生成AIのゲームへの活用に関して大きく分けて
従来通りのゲームコンテンツに対して主に効率化などの用途でAIを活用する
従来とは異なる新しいゲーム体験を作るためにAIを活用する
この2方向性の活用方法が考えられますが今回は前者の従来通りのゲームコンテンツについて取り扱います。後者の「新しいゲーム体験を作る」に関しては扱わず需要があればまた別で書いていきます。
生成AIの現状と課題
ゲーム領域は幅が広いのでこのnoteでは全部は扱いませんがカオスマップにまとめて公開しています。
ここでは画像とテキスト生成について現状と課題を紹介します。
画像生成の現状と課題
現状の画像生成は特定のキャラクターを同じキャラクターと認識できるレベルで色々なシチュエーションの画像を生成することが出来ます。
既存コンテンツののキャラクターも専用に調整すれば同じことが出来ます。
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一方で例えばキャラクターであれば頭身比や体型などが少しずつ異なってしまったり、有名なものでいえば指が6本あるとかそういった人が描くのではありえない問題が発生してしまうため修正は必要になるのが現状です。
AI画像はレイヤー分けなどはされておらず一枚絵なので、細かな修正をしようと思うと既に絵が描ける人からすればむしろ面倒という状態になっています。
テキスト生成の現状と課題
この動画では2人のキャラクターの会話のセリフを生成しています。
【会話生成AI】
— nakashun / Witchpot (@nakashun_t) April 30, 2024
Glimnoteで@namaedousiyokaさん製のボードで会話生成してみた!↓から実際に試せるので会話作ってみてください!https://t.co/x13dFCjz5y
プロンプトが具体的であればあるほど良い会話を作ってくれますが「~の雑談」とか適当に入れても少し編集すれば良い、くらいの会話が作れます pic.twitter.com/f5N6OGh1Q4
他にもストーリーを作ったりキャラ設定、フレーバーテキストやキャッチコピーを作るなど、とにかく利用の範囲が広いです。
ここではGlimnoteで生成していますが、ChatGPTなどでも使い方次第でキャラの口調や性格にあったセリフなどを生成することは出来ます。
しかし、これもまた必要以上に大げさだったり不必要に相手を褒めるような表現が多くなってしまったり、改善に向けて開発をしていますがそのまま使うには難しいという指摘を頂いています。
このような状況なのでゲーム開発チームでそれぞれの領域のプロの人がいるような規模感のチームではAIツールの生成物の物足りなさを感じているチームが多いのが現状です
企画領域でのAI活用
AIツールの強みはその圧倒的なスピードと物量であり、新規コンテンツの企画段階のアイデア出しの領域では上記に挙げた課題をあまりあるレベルでカバーできてメリットがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1718636857426-ofVz7MCjSz.jpg?width=800)
実際に進んでいる流れとしては、チーム内で「どんなものを作りたいか?」というコミュニケーションを加速させるためにプロトタイプ・叩き台作りにAIを作る流れです。
例えば新キャラを作りたい場合、世界観にあった新キャラクターを20体作るがテキストだけなら数分、使いこなせるようになれば意図した絵のスタイルでキャラクターのビジュアルの画像も同時に20体を数分から数時間で作ることが出来ます。
もちろんこの時間はクオリティにどれだけこだわるかや、プロンプトのテクニックによって変わるものではあります。
この20体作ったキャラクターのプロトタイプを開発チーム内で共有することで、どのキャラを作りこんでいくか議論が盛り上がって良い作品作りにつながったりスムーズなコミュニケーションにつながっていったりする事例が多くなってきています。
キャラ設定だけじゃなく、こういうサウンドエフェクトを付けたいという時にテキストで説明するのは大事ですがそこにサウンドエフェクト生成AIで作ったプロトタイプを共有することで大幅に伝わる情報量が変わります。
PRコンテンツ制作
ある程度、画像生成の環境を作って使いこなせばゲーム内アセットとしての使い勝手は今は難しくとも、SNSに頻度高く上げていきたいPRコンテンツとしては十分なものが作れます。
以下は実際に弊社Witchpotでお手伝いしているSQUADBLASTというゲームのAIで作ったPRコンテンツです。
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このように実際に登場するキャラクターの画像生成が出来る環境を作れるのでこれを制限かけてファンアート作れる環境をプレイヤーに提供するなどコミュニティ作りに活かしていくことも可能です。
まとめ
というわけでゲーム開発者にとってAIツールは企画領域とPRコンテンツ制作領域に活用するのが現状の実際のところを書きました。
これらの領域でのどう意図したものを生成するようにするかスキルを付けてAIのメリットを享受しつつ知見が溜まっていくのでゲームアセット生成にも使えるところは使ってたくさんのゲームや面白いゲームをリリース出来るようにしていく流れをお勧めしています。
今後もこの分野で発信をしていきますので是非フォローしてください!
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