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2024年 27冊目『世界の学術研究から読み解く職場に活かす心理学 』

リクルートマネジメントソリューションズ時代の1年先輩で、同社の組織行動研究所の主幹研究員の今城志保さんの著書です。

働き方についての課題を(学問的に実証された)心理学の知見で解決するヒントをくれる本です。

以下にポイントを書きましたが、どれも納得感が高いです。

1章:職場で重要な価値観として、「幸福感」と「自分らしさの追求」について書かれています。

幸福感が高いと仕事のパフォーマンスが向上し、差別化欲求や所属集団のユニークさが重要だとあります。

2章:自律的な目標設定がやる気を高め、コントロール感が、ストレス耐性を高めることが取り上げられています。

3章:自己評価が甘くなる理由、人が変わらない理由が触れられてます。「メタ認知」ができると自律的な学習ができ、改善できることが分かります。

4章:意思決定で、意識的な判断と直感的な判断では異なる結論になることがあり、その理由を振り返る重要性について触れられています。また、倫理的な意思決定において理性的に思考するトレーニングが有用だとあります

5章:人はプレッシャーがかかると、能力が発揮できません。評価を気にせず、目の前のことに集中すべきだとしています。またレジリエンスの重要性やマイノリティが心理的脅威を感じている可能性があるとあります。

6章:協働の難しさです。「信頼」には、「互恵的な交換」と「交渉による交換」の2種類があり、互恵的な相互作用を通じて得られた信頼は、環境の変化を受けにくいとあります。

7章:悪意ある攻撃性は抑制が利きにくく、他者のために行動すると幸福感が増すとあります。価値ある行動をしたとポジティブな効果があるとのことです。

▼前回のブックレビューです。

▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。

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