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2017年 35冊目『日本一働きたい会社のつくりかた』

ライフル(Life+full:旧ネクスト)の人事担当役員の羽田さんの書いた本です。

同社の社長の井上さんから献本いただきました。

人事まわり方々(人事部で働いている、人事系コンサルをしている)や経営者は必読の本だと思います。

同社は、GPTWで働きがいのある会社、LMIのベストモチベーションカンパニー、健康経営銘柄などに選出されている会社です。

つまり、客観的に従業員が日本一働きたいと思う会社だと評されている会社です。

その人事責任者が過去10年ほど、試行錯誤、紆余曲折の結果辿り着いた人事施策をかなり赤裸々に書いています。

人事に一家言ある井上さんが、ずぶの素人であった羽田さんに人事をまかせるくだりのエピソードも興味深いです。

従業員1000人以下(同社がそうだからです)の会社の参考になると書いていますが、それ以上の規模の会社でも十分参考になりますね。

何が参考になるのかというと、経営ビジョンと人事の各種制度を高いレベルで整合性を取っているところです。

この、高いレベルでが肝です。
ぜひ、読んで感じてみて下さい。

一例を挙げると
経営ビジョンに合致しているメンバーを仲間にする、管理職にする、経営者にする。

これも当り前に思うかもしれませんが、妥協せずに実施しています。

様々な数値を測定し、それで現状を把握し、改善を行い続けています。

本人のやりたいことを実現するために人事異動を行います。
これなんて、言うは易し、行うは難しですね、

新規事業を本気で実現するために子会社を作ろうとしています。(2025年までに100社つくる)

大企業で類似の方法を作っているケースがありますが、かなり趣が異なっています。

出資後、まったくと言ってよいほど報告も求めないし、支援もしないのです。

ちなみに新卒も起案可能です。

独立起業の経営者としての経験を求めるわけです。

これ以外のTipsとして、新規事業立ち上げのイベント、家族の参観日、未来人材会議、社外から学ぶ勉強会、兼業、在宅勤務の考え方など参考になります。

経営者がリクルートOBだということで、いくつか類似の制度もありますが、独自にライフル流に大きく進化しているのが分かります。

本の作りでいうと後半がかなり良いですね。

大昔に同社がまだスタートアップで渋谷にオフィスを構えていたころ、人事制度作成支援をしました。

スタートアップへの支援メニューの整備を検討していており、そのフィジビリティーに付き合ってもらったのです。

三和銀行のスタートアップ支援の会議室を借りて打合せをし、その後ファミレスで打合せをし、タイムアップになり、街灯の下で井上さんはじめ当時の経営陣と人事制度の詳細を決めたのを思い出しました。
お薦めです。

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